ビーフリード
ビーフリードとは、ブドウ糖や電解質、アミノ酸、ビタミンなどの栄養が含まれている輸液です。
この種類の輸液を行う対象として、手術前後で栄養が思うように摂取できなかったり血液に含まれているタンパク質が少なかったり、食事が思うように摂取できない患者さんです。この患者さんに対して、水分や栄養を補給するために輸液します。副作用
副作用としては、血管に痛みが表れたり炎症が起こったりすることがあります。その他にも、吐き気や不快感、めまい、ショックなども起こる可能性があります。
体調がすぐれず、副作用が表れたと感じた時には投与を中止しなくてはいけません。早めに報告し医師に相談しましょう。輸液の種類一覧
輸液についてわかりやすくするために、輸液の種類の一覧として紹介します。まず、輸液の種類を大きく分けて「補充輸液」と「維持輸液」があります。
補充輸液とは、細胞外液が少なくなった時に補充するために行う輸液のことです。電解質の組成は、NaやK、Cl、乳酸などです。この時に使われる輸液としては、生理食塩水やリンゲル液、乳酸加リンゲル液です。 そして、維持輸液とは人が生きるためには必要な栄養を補給します。電解質の組成は、NaやK、Cl、Ca、Mg、Znなどです。この時に使われる輸液としては、5~10%維持液や中・高カロリー輸液です。種類別の輸液の使い分け
先程、輸液の一覧を紹介しました。では、それぞれの種類の輸液は、どのような時に使われるのでしょうか。種類別の輸液の使い分けについてみていきます。
補充輸液の場合
補充輸液の場合には、生理食塩水やリンゲル液、乳酸加リンゲル液などの種類があります。それぞれの種類について説明します。
生理食塩水
生理食塩水とは、NaやClを多く含んでいる輸液ですが電解質や糖質、Kなどその他の栄養はは含まれないので他の栄養素が必要な患者さんの場合には、調合したり他の種類の輸液を選択しなくてはいけないこともあります。
リンゲル液、乳酸加リンゲル液
リンゲル液には、人の血漿成分近い輸液でNa、K、Clの電解質が含まれています。このリンゲル液にpHをコントロールするために乳酸などが入っているモノが乳酸加リンゲル液です。急性期のアシドーシスを補正するのに選択される輸液です。
また、少量ですが糖質も含まれているので、急性期の糖代謝にも使われます。代用血漿剤、血漿製剤
代用血漿剤や血漿製剤は、血圧を安全な状態で維持したり治療として改善させたりするために選択される種類の輸液です。
維持輸液の場合
維持輸液の場合には、糖や電解質輸液製剤、糖・電解質・アミノ酸キット製剤、アミノ酸製剤、脂肪乳剤、微量栄養素製剤などがあります。では、それぞれの種類の輸液について説明します。
糖や電解質輸液製剤
糖や電解質輸液製剤は、維持輸液を使う時に基本となる輸液です。この種類の輸液には、さらに種類があり糖質が少ない中カロリー輸液剤と糖質が多く入っている高カロリー輸液剤があります。これらは、患者さんに必要な電解質などが考えられ選択されています。
糖・電解質・アミノ酸キット製剤
糖や電解質輸液製剤を選択することが多かったですが、この輸液を使うと調合しなくてはいけないことがあります。それでは、毎回必要な時に何度も調合しなくてはいけません。これでは、手間がかかってしまいます。
また、もともとの輸液に調合する時に注射器で必要な量を注入することもあります。そのことで、どんなに清潔操作で行っていたとしても細菌に感染してしまう可能性は高くなります。 これらのことがないように、あらかじめ調合された輸液を選択することが多くなってきています。ただ、この輸液でも患者さんによっては必要な栄養素が足りない事もあるので調合しなくてはいけない事もあります。アミノ酸製剤、脂肪乳剤、微量栄養素製剤
アミノ酸製剤は、アミノ酸が多く含まれています。ですが、アミノ酸製剤だけで投与されることはありません。何かと調合され投与されます。
脂肪乳剤は、原材料が精製ダイズ油でできておりカロリーが高い輸液です。必要なカロリーが摂取できない患者さんに対して投与されます。 微量栄養素製剤は、絶食をしなくてはいけないけれどカロリーは摂取しなくてはいけない患者さんに対して投与されます。この輸液の種類も、脂肪乳剤のようにカロリーが高い輸液です。種類別の輸液のルート
種類の輸液ルートとしては、輸液によって変わってきます。また、医師の指示でどのようなルートで投与してほしいかなどが決まっていることもあります。
医師の指示がある場合には確認しましょう。また、医師の指示がなくても薬品によってはフィルターを使わなくてはいけない薬品もあります。それは決まっているので、一覧などで確認しましょう。