ルンバールの看護の手順と観察方法・看護計画|麻酔/枕

仕事ノウハウ

ルンバールの看護について

ルンバールの看護の手順と観察方法・看護計画|麻酔/枕

髄液の測定や疾患の診断を行うために、ルンバール(髄液検査)を行うことがあります。皆さんが勤務をしている病院でも、髄膜炎やくも膜下出血、脳腫瘍などの診断のためにルンバールを実施することがあるでしょう。

ルンバールの看護について、看護のポイントや看護計画を紹介します。今後、ルンバールを受ける患者さんを担当するときは参考にしてください。また、今までにルンバールを受ける患者さんの看護を経験している方は、知識の再確認に役立ててください。

ルンバールとは・ルンバールの実施手順

ルンバールの看護の手順と観察方法・看護計画|麻酔/枕

採血などの検査であれば看護師が担当しますが、ルンバールは看護師が実施することができません。医師が実施するため、看護師は医師の介助を行う必要があります。そのため、正しい手順や必要物品を理解し、適切な介助ができるようにしておく必要があります。

必要物品

消毒液・処置用シーツ・穿刺針・スピッツ・シリンジ・滅菌シーツ(穴あき)・局所麻酔薬・滅菌ガーゼ・止血用テープ・麻酔用シリンジ・麻酔用針

手順

①検査前にトイレを済ませるように声をかけ、バイタルサインを測定する。 ②患者の体位を整える(ベッドの端で両膝を胸につけるように背を丸める)。 ③処置用シーツを穿刺部位の下に敷き、医師に消毒液を渡す。 ④消毒後、医師に滅菌手袋を装着してもらい、穴あきの滅菌シーツを渡す。

⑤医師に麻酔用のシリンジ・針を渡し、看護師は医師が滅菌操作で麻酔ができるように介助する。 ⑥局所麻酔後、医師が穿刺を行い初圧を測定する。 ⑦医師の指示により、クエッケンステットテストを実施する。 ⑧採取した髄液をスピッツに入れる介助を行う。

⑨終圧の測定を行う。 ⑩穿刺針抜去後、圧迫のために医師に滅菌ガーゼを渡す。 ⑪止血確認後、医師に消毒液を渡しガーゼやばんそうこうでとめる。 ⑫医師からの安静時間を説明する。

ルンバールの看護のポイント

ルンバールの看護の手順と観察方法・看護計画|麻酔/枕

ルンバールを実施する際の看護のポイントを紹介します。患者さんへのかかわり方の参考にしてください。

ルンバール前

採血などの検査とは異なり、ルンバールは実施する機会の少ない検査です。そのため、どのような検査課イメージが難しく、不安を抱える患者さんが多いでしょう。少しでも不安を取り除くことができるよう、どのような検査か、検査から何がわかるか、痛みがあることなどをしっかり伝えることが大切です。

麻酔中・ルンバール中

麻酔中やルンバール実施中は、患者さんが自分が何をされているか確認することができません。そのため、不安に感じる方が多いでしょう。看護師は、「今から麻酔をします」や「もう少しで終わりますよ」など、何をするところか、今は何をしているかなどを伝え、不安を最小限にできるように声掛けを行いましょう。

また、麻酔を実施するときや穿刺時には、痛みや圧迫感を感じることもあります。患者さんに「大丈夫ですか」「気分は悪くなっていませんか」など声掛けを行い、患者さんがどのように感じているのか把握することも大切です。 痛みや不安により、患者さんが動いてしまうこともあります。しかし、動いてしまうと安全に検査を行うことが難しくなります。あまりにも安静を保つことが難しければ、体を抑える必要があることも説明しておきましょう。

ルンバール終了後

ルンバールは痛みや不安を伴う検査です。そのため、ルンバール終了後は必ずねぎらいの言葉をかけるようにしましょう。

また、ルンバール終了後は医師より安静指示が出されます。なぜ安静に過ごす必要があるのか、どれくらい安静に過ごせばいいのかをきちんと説明することを心がけてください。また、何かあればすぐにナースコールを押すように声掛けもするようにしましょう。
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