社畜自慢してくる人の心理と対処法

ビジネススキル

社畜自慢とは

ブラック企業が社会問題になってはいますが、それに乗じてかか否か社畜自慢する人もたくさん現れてきました。特に2chが発達した2000年代から労働時間の長さを掲示板で書き込む人が増え、現実世界でも社畜自慢が増えてくるようになりました。 社畜自慢とは「先月の残業時間が80時間を超えちゃった」などの「労働時間の長さ」や、「休日返上で8連勤した」という「勤務日数の多さ」、「上司に説教されて一日中正座させられた」などの「労働環境、人間関係の悪さ」などがあります。このような社畜自慢は、自分の苦労を周りの人に理解してもらいたいという心理から来ています。自分に余裕がある人は自慢なんてしませんが、余裕がない人は執拗に忙しいアピールをします。彼らは必死なのです。 この記事では以後、社畜自慢をする人の心理をより深く分析していきます。

社畜自慢が多い日本人

日本人は勤勉で働き者という国民性が根付いています。実際は勤勉じゃなくサボりたくて仕方ない人もたくさんはいますが、建前上は「社畜精神」が国を支えていると盲信されている風潮があります。そのため、社畜自慢をすることは国民病といっても過言ではありません。 しかし、過酷な長時間労働を強いるブラック企業が社会問題化してきている現在、労働の効率化を図る会社が増えています。ノー残業デーを設ける会社が増えているのがその例です。今後社畜自慢する人が表れたら、それは時代遅れの「生きた化石」と評されるようになっていくかもしれません。

日本の労働環境はまだマシ?

簡単に海外と比べて「日本はここがダメ」という意見をよく耳にします。ですが、本当に日本は労働環境が劣っているのでしょうか? 日本は欧米と比べると労働時間が長い傾向にありますが、ヨーロッパの国々は日本よりも失業率が高く、デモも頻繁に行われています。日本人は働けているだけでも恵まれていると考えるべきではないでしょうか?ニート自慢や無職自慢も嫌ですからね。

社畜自慢する心理

「昨日終電までのこちゃってさ」「忙しくてもう10連勤突入したよ」なんて口にするサラリーマンは多いですね。忙しいのはわかりますが、なぜそこまで「社畜自慢」をするのでしょうか。その心理を分析してみました。

会社に貢献していることを認めて欲しい

社畜自慢する人の忙しさをアピールをする言葉は様々ですが、結局は「会社に貢献している」ということを伝えたいのです。「会社から頼りにされている」、「自分の代わりは誰もいない」という気持ちは責任感やプライドとしてプラスに働くこともあります。自分の中にだけ持っていれば悪いことではないのです。 しかし、あえてそれをわざわざ口にするということは、自分が仕事ができるということや、価値があるということをアピールして、その印象を周りの人にも同じ印象を抱いて欲しいという心理が表れています。 「こんなに会社に必要とされているんだ」「自分の代わりは誰もいない」ということを拡大して「あなたにとっても自分は必要な人間なんだよ」「あなたにとっても貴重な人間であるんだよ」という傲慢な考えになっているはずです。もちろんその気持ちには他人への見下しがあります。上から目線の人は嫌われます。どんどん人も離れていくでしょうね。

褒められたい

ただ単に褒められたいという理由で社畜自慢をしている人も少なくありません。「テストで100点をとった」など学校と同じレベルで褒められたいという心理であり、社会人としては幼稚なレベルの自慢となります。小学校、中学校、高校、そして大学は狭い世界です。その世界で褒められることがアイデンティとなっている人が少なからずいます。優等生と呼ばれる部類の人ですね。 常に褒められることが自分のあるべき姿、それを会社に入っても引きずっているため、会社のいうことに従順であることを自慢げにアピールするのです。中には理不尽であったり、過酷な命令が下されることがありますが、それもしっかりこなしているアピールになってくると社畜自慢となります。 これは本人からすれば聞き分けの「優等生」であるということでしょうが、それを聞かされる周りからすればうざったいとしか思えません。優等生に対して悪いイメージ(堅苦しい、考えの押し付けが激しいなど)を持っている人も少なくありませんからね。

カッコよく思われたい

「24時間働けますか」というキャッチコピーが一昔前に流行りました。とにかく働くことが「カッコいい」とされたのがバブル期の日本です。カッコいいビジネスマンは長時間働くというイメージを持たれていました。今はブラック企業の問題や労働時間が見直され、長時間残業することが推奨されなくはなってきています。 しかし未だ身を粉にして長時間働くことをカッコいいと考える人も少なくなく、仕事をバリバリにこなしていればモテるというイメージから社畜自慢する人もいます。重大な勘違いをしているようですが、「社畜」と「バリバリ働くビジネスマン」は意味合いが違います。社畜は会社の言いなりとして長時間働かされているだけで、全くカッコよくありません。文字通り会社の奴隷ですから。 本当のバリバリ働けるビジネスマンは会社のためではなく、自分のために働いてます。労働を提供して賃金を得るというだけではなう、仕事を通して社会と自分をつなげる意識を持ちながら働いています。スキルアップの意識も欠かせません。日夜、勉強に励んでいるのもこのバリバリ働けるビジネスマンの特徴です。 本当のところはただの社畜自慢なのに、自分は優秀なビジネスマンであるということをアピールすると周囲から嫌われます。正直、カッコ悪いです。苦しいことでも我慢して働くことが立派だと考える人からは賞賛を受けるかもしれませんが、所詮は社畜自慢ですから。大抵の人からはうざったいとしか思われません。

劣等感が強い

趣味がなかったり、人生で大きな成功を掴んだことがないという人に多いパターンですね。劣等感が強い人は、自分の価値を仕事に求めようとします。社会人としてまず行うことが仕事ですから、仕事を通して劣等感をなくし優越感を抱きたいという人も社畜自慢が多いです。 残業するということは、定時で終わることが終わらなかったために残って作業をするということなんです。仕事の能力が低いというわけです。仕事の覚えが悪かったり、普段からミスが多かったりする人が残業する傾向にあります。もちろん、劣等感は人一倍強くなっていくでしょう。 そうなってしまうと残業時間を自慢します。残業は本来は非効率で望ましくないのに、それだけ一生懸命働いた勤勉な自分をアピールしたくなってしまうのです。まったく、片腹痛い主張ですね。

社畜自慢する人の対処法

社畜自慢する人はうざったいと思うこともあるでしょう。本当に忙しいのかどうかはわかりませんが、社畜自慢してくる人への対処法をまとめました。自慢話は劣等感から現れます。その劣等感に傷をつけないことが大切です。

オーバーリアクションに反応する

「えぇ!!10連勤もしたの!?そりゃつらかったろうねぇ」と大袈裟なリアクションを取ってみましょう。社畜自慢したい人は自分の苦労を分かって欲しい、いいかえれば他人に共有してもらいたいのです。 相手のリアクションが大きければ、自分の苦労を相手に理解してもらえたと判断して満足し、それ以上の社畜自慢はしてこないでしょう。対して忙しくはないのかもしれませんが、あえてオーバーリアクションをとりましょう。それが社交辞令です。

「ふーん、そうなんだ」と冷めた態度で接する

オーバーリアクションとは全く逆ですが、こちらは仲良くなく深い付き合いをしていない人や付き合いが面倒だと思う人に対して効果的です。「へぇ、そうなんですね」と冷たい態度をとれば、自分の気持ちを共有してもらえてないように思えてそれ以上社畜自慢はしてこなくなるでしょう。面白みがないですから。

張り合わない

例えば「昨日は4時間残業したよ」という社畜自慢している人がいたとします。それに対してあなたの取る対応はどうでしょうか?「甘い、オレなんて6時間残業して終電無くなったからタクシーで帰ったよ」と負けじと自慢話するのは絶対やってはいけません。 社畜自慢する人は自尊心が低いから自慢するのです。その自尊心を傷つけるのは今後の人間関係にもヒビが入るに違いがありません。自分の価値を保とうとするために自慢をするのです。可哀想な人だとは思いますが、温かく見守ってあげるのが最善の手です。

まとめ:社畜自慢する人は寂しい人

社畜自慢はどこか心が満たされてないところがあるはずです。人に認められたいという欲求や、劣等感から、「会社に貢献している自分」や「苦労している自分」を他人に理解してもらいたいのです。そして、社畜自慢が始まります。 社畜自慢を聞かされる側としては「だからなんなの?」「仕事辞めればいいじゃん」と思うことはあるでしょう。ですが、本人のために耳を傾けることも大切でしょう。相手は共感されることを求めていますから。否定をしては絶対にいけません。 そして、広い視野を持って社畜自慢する人を受け入れることが良い人間関係を構築するために必要なことではないでしょうか。社畜自慢する人は劣等感があり、寂しい人なのです。うざったくても同情的な目で見てあげることが大切です。 また、これを読んでるあなたが社畜自慢をする人であるならば、周りの人から嫌がられているという自覚を持つ必要があるでしょう。デキる人間は自慢はしません。これ鉄則です。自分が会社にこき使われている社畜であると思うなら、価値観を変えて会社に期待されているビジネスマンであることにメンタルを変化させましょう。そうすれば、良好な人間関係が築けるはずです。

タイトルとURLをコピーしました