島豆腐とは
島豆腐とは、沖縄で愛されている豆腐のことです。絹ごし豆腐や木綿豆腐とは製法が異なり、大豆の密度の高さが感じられる濃厚な味と、すっしりとした重さ、固い食感が特徴です。
ほかの豆腐のように冷水につけることなく、温かいままの販売が可能で、地元沖縄県ではできたての温かい豆腐を購入することもできます。沖縄県民が愛する伝統の豆腐
島豆腐は沖縄県の食文化に長いこと根付いています。固い食感の島豆腐は、炒める際に崩れにくく、沖縄県の郷土料理であるチャンプルーに非常に適しています。
島豆腐は、にがりの代わりに海水を使うため、ほんのりと海の味がします。古くはどこの地域も海水を使って豆腐を作っていましたが、効率の悪さなどから現在の製法となりました。同時に、今も島豆腐のような製法ができるのは、きれいな海を持つ沖縄県ならではでしょう。一般的な豆腐との違い
一般的な豆腐と島豆腐は、製法が少し違います。絹ごし豆腐や木綿豆腐は、大豆を砕いて煮てから、濾過(ろか)しておからと豆乳にわけるのですが、島豆腐の場合は水につけてから砕いて濾過します。熱を加えないことにより、島豆腐は栄養価も高く保たれます。
また、上述したとおり、島豆腐はにがりのかわりに海水を使用します。島豆腐のような製法を「生絞り法」といい、手間はかかりますが、大豆の味が活きる製法です。島豆腐を使ったおすすめレシピ10選
島豆腐は形が崩れにくいため、さまざまな料理に対応できる優秀な食材です。また、古くからの製法を今も続けているため、濃厚な大豆の味とほんのりとした海水の味が豆腐に残っており、そのまま食べてもおいしく食べられます。
それでは、島豆腐をよりおいしく食べられるレシピを紹介します。1:島豆腐のゴーヤーチャンプルー
島豆腐がもっとも使われるであろう、沖縄の郷土料理、ゴーヤーチャンプルーのレシピです。沖縄料理が沖縄県外で親しまれるようになってから長い時間が経ち、今ではさまざまなアレンジレシピが生み出されていますが、こちらは鰹節や豚肉を使うスタンダードなレシピのひとつです。
●材料(2人前) ゴーヤ…1/2本 豚肉…100g 卵…2個 島豆腐…1丁 みりん…大さじ2 醤油…大さじ1 黒胡椒…適量 ごま油…大さじ2 鰹節…適量
●食器 合羽橋で一枚280円で購入
●下準備 *ゴーヤは薄切りにして塩揉みをして水で洗い,熱湯を掛けておく。 *調味料を合わせておく。
●作り方 ①フライパンにごま油を熱し,賽の目に切った島豆腐を入れて炒める。 ②半量の溶き卵を回し入れ,お皿に取り出す。 ③炒めたフライパンに再びごま油を入れて,豚肉を炒める。 ④豚肉に火が通ったら塩揉みをしたゴーヤを加え,さっと炒め,先ほどの卵と島豆腐,調味料を入れて合わせる。 ⑤残りの溶き卵を加え,ふわふわになったら皿に盛り鰹節を乗せる。
2:のらぼう菜と島豆腐とじゃこの炒め
島豆腐とのらぼう菜を使用した、あっさりおいしい炒め物です。さっと炒めるだけで手軽に作れるため、もうあと一品加えたい時や、突然おつまみが欲しくなった時にもぴったりです。
こちらのレシピでは、旬の野菜としてのらぼう菜を使用していますが、その他の葉物野菜を使ってもおいしく作れるでしょう。
材料(二人) のらぼう菜・・1束 島豆腐・・半丁 じゃこ・・20g 出汁・・50cc 塩・・適量 うすくち醤油・・適量 オイル・・適量 花かつお・・適量
作り方 1 のらぼう菜は軽く(30秒くらい)湯がいて水気を切り、食べやすい大きさにカットします。島豆腐は5ミリ厚くらいにカットします。
2 炒め鍋を熱してオイルをなじませ、島豆腐を炒めます。軽く焼き色がついたらのらぼう菜、じゃこを加えて炒め合わせ、塩、薄口醤油で味付けします。出汁も加えて強火で炒め、煮汁が半分くらいになったらお皿に移します。花かつおを添えて出来上がりです。
3:島豆腐ステーキ
水を切って焼けば完成する、簡単でボリューム満点の島豆腐レシピです。固く崩れにくい島豆腐の特徴が活きるメニューでもあります。
こちらのレシピは、実際に沖縄県の食堂がまかないとして提供しているため、より沖縄らしい味わいを体感できることでしょう。1.島豆腐300gは100gぐらいずつに切って キッチンペーパーで水気をふき、 薄く小麦粉をまぶす。 ※普通の木綿豆腐の場合は軽く水きりする。 2.バター15gを溶かして1を両面こんがりと焼き、 酒大さじ1.5を加えてアルコールをとばし、 しょうゆ小さじ1を加えて煮汁を豆腐に煮絡める。
4:島豆腐で作る肉豆腐味噌卵のせ
島豆腐を使ったボリューミーでスタミナたっぷりのレシピです。荷崩れしにくい島豆腐を使えば、肉豆腐もとても調理しやすいでしょう。
味噌卵で味付けも濃厚になっているため、ご飯に乗せて牛丼風にしてもおいしく食べることができるでしょう。