卑しいってどう読む?
「あの人は卑しい人だ」「卑しい性格にはなりたくない」などの言葉で使用される「卑しい」と言う言葉を聞いた事があるでしょうか。日本ではよくテレビドラマなどで使用される機会をよく目にします。日常ではあまり聞いた事のない言葉でしょう。
卑しいは「いやしい」と読む言葉です。熟語では「卑劣」「卑屈」「卑俗」と言った言葉などで、「ヒ」と言う読み方をされています。古くから使用されている漢字でもあり、古代日本を統括した女性のリーダー「卑弥呼」の名前にも、「卑」と言う漢字が使用されています。卑しいってどう言う意味?
テレビドラマで「卑しい」と言う言葉を聞いた時、その場面があまり良い場面でないことが多いのは仕方ありません。なぜなら卑しいと言う言葉は人に対するマイナスなイメージを表現するために使用されている言葉だからです。
「卑しい」は、「身分が低い・下賤である事」「品が悪い事」「けち・さもしい事」「粗末な事」を意味する言葉です。身分の悪さを表現するだけでなく人の性格を悪く表現するための少々下品な言葉である事がうかがえます。日常であまり聞かないのは、公にして言えるような言葉ではあまりないからだと言えます。卑しいの対義語は?
身分の低さや人の性質の悪さを表現するために使用される「卑しい」と言う言葉の反対語には、「尊い」と言う言葉が当てはまります。意味は「価値が高い」「身分などがきわめて高い」「敬うべき様である」などがあります。まさに「卑しい」の対義語と言えるでしょう。
ちなみに読みを同じくする「貴い」は、「賤しい(いやしい)」と言う言葉の対義語になります。意味はほとんど同じですが、「卑しい・尊い」は神や人などに対して言われる言葉で、「賤しい・貴い」は物や事柄などに対して言われる言葉として区別されています。卑しいはどう言い換えられる?
卑しいと言う言葉には身分・性質・性格と言った多くの捉え方があるため、言い換える言葉がたくさんあります。しかし現在では性格を表す言葉として使用される事が増えてきており、そのため性格に関する言い換えの言葉が多く登場するようになりました。
ここで、「卑しい」と言う言葉に関する類義語、つまり言い換えの言葉を3つ紹介します。卑しいと言う言葉を直接使わなくても性格などを説明できるので、「卑しい」と言う言葉を使いたくない場面に出会った時に使用できるよう覚えていきましょう。低劣
「低劣」と言う言葉は「ていれつ」と読み、「程度が低く、内容などが悪い事」「人格・品性などが劣っている事」を表します。まさに、品の悪さを表す「卑しい」と言う言葉を言い換えて使うにはぴったりと言える言葉でしょう。
しかしやはり、「卑しい」と言う言葉も「低劣」と言う言葉も、人を乏しめるような品の無い言葉です。なるべく人を表すときには使用すべきではない言葉と言えるでしょう。特に公やビジネスなどの場では、決して使用してほしくない言葉です。はしたない
「卑しい」と言う言葉には「下品」と言うニュアンスも含まれています。そのため「はしたない」と言う言葉も「卑しい」と言う言葉を言い換えて表現するのにふさわしい言葉と言えるでしょう。「はしたない」には、「慎みがなく、礼儀に外れたり品格に欠けたりして見苦しい」「みっともない」と言った意味が含まれています。
特に異例やでしゃばる事などを嫌う日本人が不快に思うのがこの「みっともない」言う性質でしょう。慎み深く品格を大切にする人にとっては「みっともない」と言う言葉が、一番の侮辱とも言えます。