感染予防における看護計画の立て方・指導の仕方・環境整備

仕事ノウハウ

感染予防をするためには、手洗いやうがいなどがよく言われます。確かに大事ですが、看護師として患者さんに看護を行う時にはそれだけではいけません。

この感染予防策には、患者さんに検査を行って感染症がわかった時に対応する「ユニバーサルプリコーション」と、感染しているしていないに関わらず感染予防を行う「スタンダードプリコーション」の2つがあります。 2つの感染予防策の中で、特にスタンダードプリコーションという病院内の感染予防策を行わなくてはいけません。そこで、スタンダードプリコーションについて詳しく紹介します。

スタンダードプリコーションとは

スタンダードプリコーションとは、患者さんの中には感染症を起こしている人も起こしていない人もいますが、感染症を起こしていない人が感染してしまわないように対策をしなくてはいけません。

ですが、全ての人に対して感染しているかどうかの検査を行うことは大変なことです。そこで、患者さんの血液や汗、唾液、体液、分泌物、排泄物と全てが感染源だと仮定して、他の人に感染が起こらないように感染予防策を行った看護を行うことを言います。

感染予防における看護計画・目標の立て方について

感染予防において看護計画や目標の立て方は、看護師側が注意しなくてはいけない点を共有する事にも役立ちます。

患者さん1人1人、いつどのような感染を起こしどのような状態になるかが違います。感染症の中でも患者さんによっては特に気を付けなくてはいけない感染症もあります。 では、感染予防における看護計画や目標の立て方を説明いたします。

目標の立て方

感染予防においての最終目標は、感染症を起こしている人は改善し再発しないことですし、感染症を起こしていない人は、感染しないように感染予防を引き続き行っていくことです。

感染予防の目標は、患者さんの状態に合わせて考えなくてはいけません。例えば、寝たきりの患者さんに対して感染を起こさないように手洗いやうがいを推奨する計画を立てたとしても、患者さん自身では行動することはできません。 この場合には、看護する側が感染を起こさないように感染予防をすることが必要です。

看護計画

看護計画としては、患者さんが実際に行える感染予防策や、看護師が感染予防として行える看護を考えなくてはいけません。看護計画の例を挙げてみます。

観察項目

・バイタルサイン ・発熱や発赤など感染症状の有無 ・下痢をしていないか、腹痛はないかなど排泄状況 ・脱水症状の有無 ・必要時採血の検査データ

看護ケア項目

・患者さんと接する前後で手洗いを行ったり、手袋やマスクをし感染予防対策を行う ・患者さんの清潔を保つため、清拭や口腔ケアなどを必要時には行う ・患者さんの処置を行う場合には、傷口などに菌が入らないように清潔操作で行う ・感染時には、治療のために必要な薬剤を投与する

指導項目

患者さんが自分自身の症状を伝えることができる場合には、些細なことでも伝えてもらうようにすることや、手洗いやうがいをすることの大切さを説明します。

そして、必要時には手洗いやうがいの仕方を指導したり、清潔を保つように指導しなくてはいけないこともあります。

感染予防における看護指導の仕方とは?

感染予防を行うためには、看護師の指導も大切です。看護指導によって患者さんの感染予防に対する気持ちも違ってきます。

看護師が感染予防を行うことはもちろんですが、患者さん側にも理解してもらうことで自分で感染しないように気を付けることができます。 患者さんの理解度に合わせて、わかりやすいように指導する事で理解してもらいやすくなります。
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