血圧低下の症状と症状別看護の方法|老衰/急激/熱中症

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血圧は生命に必要なバイタルサイン?

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血圧とは、血管が動脈壁を押す圧力のことをいいます。生命に関する情報収集には基本であり必要な観察項目(バイタルサイン)の一つです。血圧の数値は、心臓の活動性と全身の血管の緊張の影響により、上がったり下がったりします。

その血圧が上昇する時には、血液量が増えた時や血管が硬くなり抵抗性が高くなった時に起きるのは容易に想像できますが、逆に血圧が低下する場合とは、どのような状況なのでしょうか。また、血圧低下するとどのような症状があらわれるのでしょうか。今回は、血圧低下の原因や症状とその看護について解説していきます。

血圧低下の症状とは?

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血圧が低下することでの一番の問題は、全身に血液が行き届かなくなることです。その場合には各臓器や細胞に酸素と栄養が届かず、以下のような症状が出現してきます。血圧低下の症状についてご紹介します。

欠伸

欠伸や眠気が血圧低下の症状となる場合があります。通常の欠伸は体の筋肉が緩んだ時など体の機能が低下しそうになった時に出現し、脳が欠伸を出し体を起こそうとします。しかし、血圧低下によって生欠伸の症状が出る時は注意が必要です。

脳の酸素が足りなくなったり、脳に栄養などが足りない時、体が症状を解消しようとして生欠伸があらわれます。この時に共に起こるのが片頭痛や吐き気です。それによって、寝込んでしまうなど不快な反応となる場合が多いのでそういった反応が出た時は暗い静かな場所で休むようにしましょう。 生欠伸の症状がずっと続く時く場合、脳梗塞や脳腫瘍といった恐れもあります。その時は病院で医師に相談したり検査を受けることをおすすめします。

眩暈

血圧低下の症状として、眩暈の症状があらわれます。人の体はどのような状況においても、バランスを保っており、転んだり倒れたりしないように作られています。

しかし、その平衡感覚を司る耳や眼・脳に病気があると眩暈を起こしやすくなります。起立性低血圧症、メニエール病、突発性難聴、良性発作性頭位眩暈症、一過性脳虚血発作などの方に低血圧の人が多くみられます。

透析での血圧低下の症状

透析中は体の余分な水分や老廃物などが除去され補正されるため、体にさまざまな不快な症状があらわれます。透析の症状には血圧低下や頭痛、しびれ、吐き気などがあります。透析中に血圧低下の症状があらわれる場合、塩分や水分を取りすぎて体重が増えたことが原因とされています。

吐き気

血液の循環機能が正常に作動せず、長期臥床や入浴後などに立ち上がると吐き気がすることがあります。このような症状を、起立性低血圧といい、自律神経の失調や下垂体の機能不全が原因とされています。症状が酷い場合は、気を失うこともありますし、症状が軽度の場合であってもふらついた際に転倒してしまう可能性もあります。

このような症状を防ぐには、規則正しい生活を送ったり、こまめな水分補給を行うようにしましょう。また、朝起き上がる時や立ち上がる時には、ゆっくりと行うようにしましょう。

急激な血圧低下の症状とは?

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元々、低血圧であったり、ある特定の体位や環境よって血圧低下が起こる場合とは異なり、急激に血圧低下するとショックを引き起こす原因となります。

ショックとは、体内の循環が破綻してしまい、脳や各臓器に血液が十分に行かなくなった症状を指し、そのまま放置すると細胞死や多臓器不全などを引き起こし死に至る場合があります。ショック状態の特徴としては、顔面蒼白や虚脱、冷や汗、脈拍が速くて弱いもしくは触れない、呼吸が速くて弱いといった症状があります。
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