血圧低下の症状と症状別看護の方法|老衰/急激/熱中症

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ショック状態に陥った場合には、例え一命を取り止めたとしても、血流が不足したことで、脳やその他の臓器に障害を残してしまう危険性もあります。

血圧低下が起きる病気とは?

血圧低下の症状と症状別看護の方法|老衰/急激/熱中症

血圧低下の症状があらわれる病気としては、さまざまな病気が考えられます。中には重大な病気のサインである可能性もあるので注意しましょう。血圧低下が起きる病気についてご紹介します。

心筋梗塞

心筋梗塞とは、心臓に栄養を与えている大事な血管が詰まることで、心筋が壊死を起こし全身に血液を送り出すポンプ機能を失ってしまう病気です。

心筋梗塞を起こすと、心臓自体の動きと心拍出量も低下するため、ショック状態となり血圧が低下するばかりではなく、生命の維持すらも難しい状態となります。 心筋梗塞を疑うような、激しい胸痛、呼吸困難、冷や汗、血圧低下、顔面蒼白といった症状が30分以上続く場合には、医療機関を受診したほうがよいです。

出血

事故や外傷による出血の他に、消化管(胃・腸)や子宮外妊娠での卵管破裂による出血から、体内循環血液量が減少すると血圧低下の症状が見られます。血圧低下の症状以外にも、内臓に不調があらわれる場合には注意しましょう。

老衰

老衰でも血圧低下の症状が見られます。加齢とともに血管の機能は低下していき、動脈硬化などの影響から血管の弾力性が無くなってきます。急に立ち上がった直後にめまい・立ちくらみや息切れなどが出現し、転倒してしまい骨折に至るような高齢者の多くが、起立性低血圧症です。

高齢者は、若い人と比べると既に何らかの疾患の治療を行っていたり、気付いていなかったが病気が隠れている場合も多く、薬剤の影響などから血圧が低下しやすいです。特に、食後は胃腸に血液が集まっていますし、入浴後は血管が拡張し下に下がっています。脳への血流量が減りますので、注意が必要です。

熱中症

熱中症といえば、真夏に起きるというイメージがありますが、真夏以外でも高温高湿度の環境で、激しい運動をしたり、水分不足があると起こり得る病気です。軽度の場合には、めまいや筋肉の硬直の症状がみられますが、水分や塩分を補給し安静にしていれば回復します。

中度では、頻脈や血圧の低下、意識障害といった症状がみられるようになり38~40℃程度の発熱が伴います。経口からの水分では追いつかないため、点滴が必要です。 重度の熱中症になってしまうと、熱を放散できなくなり、正常な判断がすでにできない深刻な状況となりますので、入院する必要があります。体温が42℃を超えた状態が長く続くと、体内のたんぱく質が変性し、筋肉や細胞が破壊され命に関わるため、早急に対応しないとなりません。

透析

血液透析中の血圧低下は割と頻発する症状で、特に多いのが透析治療中の食事摂取後です。血液を体から引っ張り出して濾過している上に、食事摂取すると消化するためにさらに腹部に血液が集まってきますから、頭の方に回せる血液が不足し血圧が下がります。

透析の患者さんの場合、血液中に溜まった毒素だけではなく、水分も一緒に体外に排出させなければなりませんので、治療中は特に血管内の血液量が減っています。普段は血圧が高く、降圧剤を服用しているような方でも、透析中そして食後の降圧剤の服用は、かなりの確率で血圧低下が起きます。

血圧が低下するとどんなことが心配なの?

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