心筋梗塞患者への看護計画の立て方|問題点/過程/症状/目標

仕事ノウハウ

虚血性心疾患について知ろう!

最初に説明しましたが心筋梗塞は虚血性心疾患の1つです。虚血性心疾患とは心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送る冠動脈が動脈硬化などの原因により狭くなったり閉塞してしまい心筋に血液が流れなくなることで起こる病気です。

虚血性心疾患は2種類に分けられ労作性狭心症と急性冠症候群(ACS)があります。急性冠症候群(ACS)の中でも2種類に分けられ不安定狭心症と心筋梗塞があります。

心筋梗塞の基礎知識について学ぼう!

心筋梗塞患者への看護計画の立て方|問題点/過程/症状/目標

心筋梗塞とは?

心筋梗塞の患者さんの看護について説明する前に少し心筋梗塞についての基礎知識を学びましょう。冠動脈に血液が固まり(血栓)酸素がいかなくなり酸素欠乏になります。酸素欠乏状態になった心筋が壊死し、アテローム動脈硬化を引き起こします。アテローム動脈硬化により血管内の壁のプラークと呼ばれるものが破裂し、そこに血栓が付着することにより血管内を塞いでしまい心筋梗塞が引き起こされます。

どんな症状が起こるの?

心筋梗塞の典型的な症状としては突然、胸のあたり(前胸部)に激痛が起こることや30分以上続く胸部の不快感などがあります。しかし、高齢者や糖尿病患者さんは痛みが自分でわかりにくいため胸痛の症状を訴えてこないこともあります(無症候群性心筋梗塞)。そのほかの症状としては、胸の痛みが肩や首に放散したり、呼吸困難や冷や汗などを併発したりもします。

どんな診断方法があるの?

診断の方法としては「心電図検査」「血液検査」「心臓超音波検査」などがあります。心電図検査では心筋梗塞を発症直後の心電図上の尖鋭T波の出現やSTの上昇や異常Q波の出現などを観察します。

血液検査では白血球数の上昇、クレアチンキナーゼ、AST(GOT)・LDHの上昇、CRP(Cタンパクの反応)の上昇、心筋由来のトロポニン反応陽性などを観察します。心筋梗塞を発症した1〜2時間の超急性期では、白血球を除いてしまうと血液データの異常がないことが多いので注意しましょう。心臓超音波検査では心筋壁運動の低下などの異常がないか観察します。
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