認知症の看護のケア方法・看護計画の立て方・認知症看護師の役割

仕事ノウハウ

認知症の特徴

認知症とは脳に何らかの異常が発生し、記憶障害や見当識障害、暴言・暴力、行動障害、患者やその家族の日常生活に支障が出ている状況です。認知症は、中核症状と周辺症状として行動・心理症状があります。

アルツハイマー型認知症

中核症状としてアルツハイマー型認知症があります。アルツハイマー型認知症は、脳細胞の機能が低下し、記憶障害や見当識障害、理解力や判断力の低下、実行力の低下などの症状が現れます。また、現在の日本人に最も多い認知症です。

周辺症状(行動・心理症状)

周辺症状とは、環境や心理状態が原因で元々の性格に現れる症状です。例えば、不安や焦燥感、うつ状態、幻覚・妄想、徘徊、興奮・暴力、不潔行為などが現れます。また、これらの症状は患者によって程度はさまざまであるため、異常が現れる前の患者と比較をすることも大切です。

また、周辺症状よりも一般的には中核症状が先行して現れることが多く、患者自身は「できない」ことが増えてくることに対して、不安や焦燥などを感じることでうつ状態になったりするため、中核症状の後に周辺症状が現れるという特徴があります。

認知症を扱う診療科

認知症の早期発見・早期治療のため、本人はもちろん、家族や周囲の人が「今までと違うな」と違和感を感じた時は、早めに医療機関に受診することが大切です。例えば、かかりつけ医に相談してみたり、かかりつけ医がない場合や診断が難しい場合などは、近くの専門医に受診することも方法です。

診断方法

認知症専門医とは、日本認知症学会および日本老年精神医学会が認定している専門医です。認知症専門医がいる診療科は精神科や神経内科などであり、認知症を専門として診断するために「認知症センター」とか「もの忘れ外来」などとなっている医療機関もあります。または、日本老年精神医学会と日本認知症学会のホームページから、専門医のいる医療機関を検索することができます。

また、ほとんどの認知症専門外来には、正確に診断をするために脳の検査を行います。検査方法はCTやMRIなどを使用し、さらに、必要に応じて大学病院や総合病院など大きな医療機関に紹介できるように連携されています。

認知症の看護のケア方法

見守りと観察ケア

認知症の人の日常生活を邪魔をせず、しかし、看護師が行動を観察し、現状の把握をすることを見守り・観察ケアといいます。

まず、見守りケアとは、関係者間で患者の情報共有をしたり、協力をすることが大切となります。しっかりと情報共有し協力をすることで患者の安全を確保することができます。例えば、見守る場所から離れる際は、見守りを行う関係者に「離れること」や「今までの観察内容」を正確に伝えることが大切です。それまでの患者の様子をしっかりと情報共有することで、どのような点に注意をしながら見守ることが必要かなどを把握することができます。もちろん、この中には患者の体の観察などもしていくことも含まれます。

健康管理

認知症の患者は、自分の不調などをしっかりと言葉で伝えることができなかったり、健康管理など自身の体調を管理する能力も低下していくため、健康管理は認知症看護の大切なケアです。

言葉で不調などを伝えることができない認知症患者の健康管理の方法として、例えば「既往歴を把握する」「検査データを見て、結果の意味していることを知る」「食事・水分摂取状況の観察」「排泄状況の観察」「顔色や皮膚の状態の観察」「服薬の情報と内服状況の観察」「日常生活の把握」は大切な観察項目です。

認知症の看護計画の立て方

認知症患者の看護計画を立案する時には、薬物療法や作業療法・理学療法、レクリエーション療法に関連した計画を立案することがポイントです。

例えば作業療法・理学療法では、食事や排泄などの日常生活活動の支援や看護ケア、作業を取り入れてADLを高めたり、運動機能の訓練をすることで掃除・炊事などの日常生活活動が少しでも自分でできるようにすることを目的として計画を立案します。 また、レクリエーション療法では、音楽や絵画、ゲーム、軽いスポーツなどを行う事によって、残存機能を維持し、さらに、精神機能を刺激し日常生活に少しでも適応できるように楽しみながら身体機能や精神機能を維持することを目的として計画を立案することが大切です。

認知症看護師の役割

認知症の看護を行う時、看護師の役割は患者の安全を確保することはもちろん、患者と可能な範囲でコミュニケーションをとり、患者が患者らしく日常生活を送ることができるように看護ケアなどをしていくことが大切です。

看護師は、さまざまな認知度の患者と接していくため、一人一人の患者の状態に合わせた看護ケアなどの知識や技術が必要になります。認知症は、それまでできていたことができなくなっていくため、患者自身も苦しむことあり、看護師は精神的なケアも含めて看護ケアを行っていくことが求められます。
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