「カマトト」って?意味と使い方
「カマトト」とはどういう意味で、どんな人のことを指すのか、正しく説明できる人はどのくらいいるでしょうか。悪口のトーンで使われる言葉なので、なんとなく雰囲気で解釈しがちですが、いざこのように問われてしまうとハッキリと答えられる人は少ないのではないでしょうか。
意味
「カマトト」とは、わかりきっていることなのに知らないフリをして、ウブに見せることを指します。
つまり「カマトトぶっちゃって」とは、ウブなフリしてないで本性出しなさいよと、皮肉めいた言葉と捉えられます。では、具体的にどんなシーンで使われるのでしょうか。「カマトト女子」の例
A男「B子、○○公園は穴場の花見スポットらしいよ、知ってた?」
B子「え〜知らなかった〜。行ってみたいですぅ♪」 A男「じゃ今度の休みに俺が連れて行ってあげるよ。」 このように、最初から誘う目的で声をかけていると気づいているにも関わらず、気づかないフリをして誘いに乗るB子の対応は、まさに「カマトトぶる」に当たります。この会話を聞いた周囲の女性からは「いつもカマトトぶって、男に好かれようとしているんだわ。」と陰口を言われてしまうのでしょう。「カマトト」は男にも使うのか
男性に対して「カマトト」というと意外なようですが、男性に対しても使います。女性のカマトトのように計算高くはなく、男性の方が露骨なカマトト例が多いのが特徴です。「それはあからさまに分かっている口振りだろう」と、女性受けは芳しくはありません。
アピールだったの?「カマトト男子」の例
言われてみれば確かに「カマトト」な「カマトト男子」は身近にたくさん潜んでいます。いくつか例をあげていきます。
「風俗には行ったことがない」
気になる異性の前で誠実さをアピールするために聞いてもいない「風俗行かないアピール」をします。女性は風俗にいく男は嫌いだろうと自己PRに使いがちです。しかし、わざわざアピールする人なら「実は行ったことがあるのでは」「少なくとも行ってみたい気持ちはあるのでは」と疑われてしまっても仕方がないでしょう。
「浮気する人の気が知れない」
「男は皆、浮気する」こんな言葉をよく耳にしますが、そうではない事を女性は信じています。そんな女性を安心させるため「俺は浮気なんてしないし、する意味がわからない」と力強くアピールする男性は数多くいるでしょう。しかしこちらも風俗同様、自分からしないと言うことで信用は薄れます。この手の内容なら同性の友人から伝わるのがベストでしょう。
「カマトト男子」の心は見えみえ
いかがでしょうか。男性の場合「知らない事をかわいいいとする」のではなく、「知らない事で誠実さをアピールする」人が多いのでしょう。
受け身から会話を始める「カマトト女子」は、異性に好かれ、同性から嫌われる傾向にありますが、自分から話を始める発信型の「カマトト男子」の場合、同性は協力的になりますが、異性からは「カマトト」ぶることで反対に疑いをかけられたり、苦手意識を持たれてしまうリスクがあるのでしょう。そもそもなぜ「カマトト」っていうの?
よく聞くコトバとはいえ「カマトト」という文字からその語源は想像しにくいでしょう。歴史は古く、意外なところからこのように呼ばれるようになりました。
かまととの「かま」は「蒲鉾」、「とと」は幼児語で「魚」のこと。蒲鉾が魚から作られることを知らないふりして、「蒲鉾はトトからできているの?」と、わざとらしく聞いたことから生まれた言葉である。
歴史
「カマトト」は、江戸時代末期からあるコトバで、元々は上方の遊郭でウブなフリをした遊女に対して使われていました。語源はいたってシンプルでしたが「カマトト」のように、日常の何気ない会話の一部を切り取られてコトバとして現在まで使われているものは多いのではないでしょうか。
「カマトト女子」の特徴と心理とは
「カマトト女子」の特徴にはこんなものがあげられます。また、それぞれの対象へ接するときの心理をみていきます。
・異性・上司に好かれやすい ・同性・同僚に嫌われやすい ・かわいい・ウブな自分を演じきれる ・自分のあり方を知っている
異性・上司
男性や上司は、素直で話を聞いてくれる人を好みます。'男らしくありたい”と思う男性、'尊敬されたい”と思う上司から見たときに、「カマトト女子」のような対応は、そんな思いを心地よく引き立てます。
一方で「カマトト女子」は、'異性にチヤホヤされたい”“かわいく思われたい”という気持ちが強いので、上手く需要と供給が成り立ち好かれやすいのでしょう。同性・同僚
同性や同僚は、異性・上司に対して「カマトト女子」と同じように“チヤホヤされたい”“かわいく思われたい”という思いがあるので、簡単に異性や上司を手玉にとる「カマトト女性」を脅威に感じています。そんな「カマトト女子」に嫉妬する同性・同僚からは陰で悪口を言われたりと嫌われやすいのでしょう。
「カマトト女子」のあり方
「カマトト女子」は徹底して'かわいい・ウブな自分”を演じることができます。どうすれば相手が喜ぶか、今この状況で自分がどうあるべきかを理解し実行することができます。カマトトぶっているほうが上手に世渡りできるのであれば、同性に嫌われるなどの多少のリスクは気にならないのでしょう。
カマトト女子はあざといのか
「カマトト女子」はあざといです。自身のカマトト発言に対し、得意げに物事を教えてくる異性を内心では笑っていることでしょう。その様子はまさに“あざとい=小悪魔”です。
それだけではなく「カマトト女子」は世渡り上手なので、同性に何を言われてもおかまいなし、異性にとっては自分の話に興味を持って聞いてくれるというのは嬉しいことなので、好かれやすくお誘いも絶えません。