みかんを食べると猫が嫌がる理由
みかんを食べていると猫が嫌がったり、逃げていくことが猫の飼い主さんなら経験ありませんか。なぜ猫はみかんが苦手なのでしょうか、猫はみかんを食べていいのかなど、詳しく説明していきます。
嫌い
猫はみかんのようなすっぱい食べ物が苦手です。猫はすっぱい=腐っていると本能で学習しているので、すっぱい香りの食べ物は体に悪いとおもって食べません。目の前でみかんの皮をむくと逃げる原因は、このすっぱい香りです。
すっぱい香りをかいで、腐っていると認識して逃げるのでしょう。みかんは皮を剥かなければすっぱい香りはそれほどしませんが、皮をむいたときにみかんの汁が飛び散ったり、飼い主の手にみかんの香りが移ったのでしょう。匂いなど
猫はみかんの匂いが苦手です。みかんに限らず、レモン、グレープフルーツなど柑橘類の香りが苦手です。これは猫が野生で暮らしていた頃の名残だといわれています。野生の猫の主食は生肉でしたが、肉や魚が腐るとすっぱい香りがします。
腐った肉を嗅ぎ分ける能力は食中毒の危険や死へのリスクを回避するために必須の能力でした。そのため、猫はすっぱい匂いにとても敏感になったといわれています。人間には柑橘系の匂いは爽やかで良い香りですが、猫にとったら体に悪い悪臭になります。猫はみかんを食べていいのか
猫にみかんの果肉を与えても問題ありませんが、猫にみかんを与える必要はありません。
餌
猫はすっぱい香りが苦手ですが、最近は品種改良により酸っぱさより甘味が強いみかんが増えてきました。猫は甘味の強いみかんに興味を示し、食べようとすることがあります。だからといって餌として与えるのは注意が必要です。
基本的にはみかんの果肉を食べさせるのは大丈夫ですが、甘いみかんには糖分をたくさん含んでいるので、糖分の摂り過ぎに注意してください。与える量は1回につき1房くらいにしてください。そのとき、みかんの薄皮についている白い筋をしっかりとってから与えて下さい。みかんの皮
みかんの皮には「リモネン」という成分が含まれていて、猫にとっては有害な成分ですから与えないでください。みかんの皮を自ら食べる猫はいないでしょうが、触れたり、舐めたりしないよう十分注意してください。先ほどみかんの果肉は与えても大丈夫だと説明しましたが、みかんを剥く際に果肉にみかんの皮がついたまま気付かず与えないように気を付けてください。
リモネン
みかんの皮には「リモネン」という香りの成分が含まれています。柑橘類の皮に多く含まれていて、香料や天然物由来の溶剤として使われています。リモネンの効果として、リラックス効果、覚醒効果、免疫力を高める効果、血行を促進する効果、育毛を促進する効果、食欲増進する効果などがあります。
そのため、リモネンはアロマオイルのようなリラックスグッズから食器用洗剤やシャンプーなど日用品に幅広く使われています。みかんの香り成分リモネンは、人間にとってはさまざまな効果があり万能に思えますが、猫にとっては有害な成分です。身近なものにリモネンが含まれていることがありますので、猫が舐めたりしないよう気を付けましょう。柑橘類の皮に注意!
みかんを始めとする柑橘類の皮には「リモネン」という香り成分が入っていますが、猫には致死性の高い成分です。人間と違い、猫はリモネンを分解することができません。なぜかというと、猫はもともと肉食動物です。そのため、肉に含まれる成分を効率よく代謝する能力を身につけましたが、口にすることがなかった植物性の油を分解する能力は身につきませんでした。