退職時に有給が取れないことはあるのか|違法/派遣/看護師
派遣は有給が取れないのか
派遣社員であっても条件を満たせば有給が発生します。しかしながら派遣社員の場合は雇用主は派遣元で、実際の職場は派遣先という複雑な構造になっているため有給が取れないことも多いです。
派遣元にとって派遣先はクライアントです。その派遣先が派遣社員の有給に難色を示せば、派遣元も有給を取らないような方向に誘導してしまいがちです。 契約を切られるのが怖い派遣社員は「空気を読んで」有給を諦めます。このように有給を取りにくい、取れない労働環境になっていることは働き方改革の中で改善が求められていることでもあります。職業別有給が取れない場所
仕事によっては他の職業よりも有給が取れないものもあります。人手不足な職場とか、専門性の高い職場や一定の資格が必要な職場、慢性的に激務な仕事も有給が取れない悩みを抱えています。
看護師
患者の命を預かる看護師は、激務で慢性的に人手不足な職場です。そのため有給を取りたくても取れない状況であることが多々あります。本来であれば、激務である看護師こそリフレッシュのために有給を積極的に取れるような職場環境であることが望まれるところです。
有給が取れないときの対処法
有給が取れない場合はどのように対処すればよいのでしょうか。実は有給を取れないまま退職し結果的に泣き寝入りとなっている人はかなりいます。しかし正当な権利の行使として最近では会社に対して堂々と主張をする人も増えてきています。
法律
まず労働基準法では有給休暇は労働者の権利であると定められています。そのため有給を取らせないことはみとめられていません。もしそのような扱いをしていたら、会社は法律違反があったとして処分の対象になります。
また有給を実質的に取れないような雰囲気にすることも望ましくありません。たとえば有給を取ると賞与や昇進の査定に響く、となると社員は有給を気軽に取れないようになってしまいます。 有給を取った社員に対して不利益な人事上の措置を取ることは労働基準法で禁止されています。また有給を取れなかったことに対する不法行為として民事上の責任を負う可能性があります。裁判
有給を取ったのに、その分の給料が払われなかった時や有給をそもそも取らせてくれずに時効になってしまったなどの場合は裁判で取り返すことなります。
有給分の給料や、有給を使えなかったことによる損害賠償を請求することになります。裁判となればいろいろと証拠類が必要となりますので、有給の申請は口頭でするのではなく、必ず書面で提出しておくようにしましょう。 裁判となると費用や時間がかかるということで二の足を踏む人が多いのも実情です。ただ、金額がそれほど大きくなければ少額訴訟や調停など負担の少ない方法もあります。辞める
有給が取れない職場環境であれば、その他の面でも問題を抱えている場合が多いです。職場環境を改善するべく社内で訴えていても改善されないのであれば最終的には退職まで検討してもいいでしょう。
有給をしっかりとれるようにするなど、メリハリの利いた働き方をする職場の方が社員のモチベーションも高く、実は生産性が高いというデータもあります。このような企業は長期的な視野に立って社員の育成までを考えていますので福利厚生が充実しているのです。