自動車教習所、最期の試験である卒検ではどうしても緊張をして小さなミスをしてしまいがちです。しかし、今まで教習所で習ってきたものをそのまま発揮すれば合格できるようになっているのも事実です。この項では卒検の項目に分けてわかりやすく説明してきます。
車に乗り込む前のポイント
基本的に路上までは教官が運転し、決まった場所に車を停車してから卒検の開始となります。場合によっては教習所の中から教習生が運転する場合もあるようですが、その際の道中の試験に含まれませんのでご安心ください。※この状況はほぼありません。
路上からのスタートとなり、試験官が助手席に座って待機します。教習生は車に乗り込んで発進しますが、乗り込む際にも減点の対象がありますのでご注意ください。 まず、車のドアを開ける前に、後方確認が必要になります。実際、この一般公道では後方から他の車が来ることも十分に考えられますのでこの動作は必須です。しっかりと後方を確認し車に乗り込んでください。卒検という緊張度もあり、早く乗り込まないといけないと思い込み、これを忘れてしまう受講生が多くいます。車に乗り込んでから発進まで。
後方確認をしたら次はもちろん車を発進させることになるのですが、ここでも注意が必要です。まずは、バックミラーの確認をしましょう。これは目で確認するだけでは確認したとみなされない場合もありますので、実際にミラーを手で触るといいでしょう。
次にシートベルトです。これもしっかりとカチッと音がするまで確認をするようにしましょう。このシートベルトは非常に重要で、これをしないで発進してしまうと非常に大きな減点となり、場合によっては一発で試験終了、不合格となります。 そして、忘れがちなのが座席(シート)位置の確認です。これは前の受験者の設定のままになっている場合が多いため直す必要があるだけでなく、実際に自分にあった状態に設定をしないと非常に危険という側面もあります。もちろん、シートを調整する動作を怠ると減点の対象になります。いざ公道での試験へ! 注意点の数々
仮免取得後に何度も教習をしてきた路上ですが、卒検という独特な雰囲気に緊張してしまうのは仕方ないことです。今まではフレンドリーに接してくれていた教官も今の時間は教官ではなく試験官となり卒検独特の空気が漂っています。
公道のコースについては予め伝えられていると思いますので、地図を見るなどして頭に入れておいてください。 そして、いざ卒検開始となりますが、見落としがちな部分も多くありますのでここでは各項目にわけてご説明していきます。チリも積もれば山となるではないですが、小さなミスが重なって突然試験官に「終了」といわれ不合格ということもあります。小さなミスを少しでも無くしていきましょう。とにかく歩行者に注意する。
路上での卒検中、最も重要視されるのが一般歩行者への配慮、対応です。いくら慣れた道とはいっても、そこは教習所内のコースではなく、一般の方々が普通に生活している場所です。卒検が行われる時間にもよりますが、子供の登下校が多い時間帯や、地域によってはお年寄りの通う施設が近隣にあるということも十分に考えられます。
また、一般公道では他にも天候をはじめ、危険な走行をする車や自転車、バイクの存在も予想できるものではありません。 教習車にはご存知、助手席にも教官が踏むことができるブレーキがついていますが、このブレーキを教官が踏むような状況の際、卒検はその時点で試験終了、不合格ということになります。 試験に受かることはもちろん大事ですが、試験以前に、一般の方々に対する暖かい気持ちを持つことが結果的に合格につながるのは間違いありません。右折、左折にミスが起こる!
卒検中に最もミスが起こりやすいのが右折、左折になります。左折の場合の起こりやすいのは、巻き込みの確認を怠ることと、逆にそれを気にしすぎてしまい方向指示器を出すことを忘れてしまうという部分です。もちろん、巻き込みの確認を怠り、一般の方に接触しそうな場合は試験官がブレーキを踏み、その時点で試験終了、不合格となります。
右折の場合の注意点は、優先車両というものの把握です。曲がる際、卒検中というのはどうしても急いでしまい、早く試験が終わる事を考えるあまり、急いで曲がろうとしてしまいます。 しかし、これは大きな減点対象となりますので、たとえこれはいけると思っても、ゆっくりと待ち、確実に安全に曲がれることを確認してから右折するようにしましょう。停止線には余裕を持って止まる。
信号が黄色の時点で進入するのは論外として、信号前の停止線にも大きな注意が必要です。この停止線、実は少しでもはみ出してしまうと卒検では一発で終了となる可能性もあるくらいの減点対象です。
もちろん停止線から距離がありすぎるのもいけませんが、はみ出してしまい一発終了になるよりはマシです。ギリギリに止めるという気持ちはなくして、予め停止線を意識して余裕をもって止まるようにしましょう。