肺炎の看護の基礎知識
肺炎の看護をしていく上でまず知っておかなくてはいけない事、それは肺炎と言う疾患についてと、肺炎になった時の看護についてです。
まずは、肺炎について知っておきましょう。肺炎は、風邪と間違えやすく風邪だと感じていたのが、実は肺炎だったなどと言う可能性もあります。肺炎と言うのは、細菌やウイルスなどが肺胞に侵入することで、感染し炎症を起こしてしまう事で発症します。 人は呼吸をする時に、肺胞で酸素と二酸化炭素を交換しています。ここに、細菌やウイルスなどが感染してしまうと、交感がうまくできなくなってしまいます。そして、そのままにしておくと症状が徐々に重たくなってしまいます。 肺炎と一言で言っても、肺炎の中でも炎症している部分によって次の分類があります。・実質性肺炎 ・間質性肺炎 ・誤嚥性肺炎 ・沈下性肺炎
肺炎は、早い段階で治療するのと遅い段階で治療をするのとでは、治療方法や看護が変わってきます。急性期
肺炎の急性期の時期には、発症している症状を緩和させ状態を安定させることが必要です。そのため、看護としては次のような事を観察しましょう。
・呼吸状態 ・咳嗽 ・発熱 ・気道内分泌 ・脱水症状の有無
観察項目を見てもわかるように、肺炎の初期症状が表れており、患者さんにとってとても辛い時期です。そのため、観察項目に注目しつつ患者さんの辛い症状を改善させるために必要なケアを行ったり、周囲に感染しないように対策を行うなどの看護が必要です。回復期
回復期には、急性期の辛い時期を乗り越え改善している時期です。退院できるくらい安定している状態でもあります。そのため、この時期には疾患を治すというよりは、退院後の生活について指導する時期です。
退院してから手洗いうがいをして再発を予防することや、栄養のある食事を摂る事、身体に負担をかけ過ぎないようにするなどの指導を行います。呼吸困難
呼吸困難が起こっている間は、患者さんは辛い時期です。酸素が不足していることによって、呼吸困難が表れます。このような時には呼吸状態を観察し、看護をしていくことが大切です。観察項目としては、次のことに注意しましょう。
・呼吸回数 ・呼吸パターン ・呼吸音 ・雑音の有無 ・チアノーゼの有無
このように、呼吸状態を中心に観察して必要時には人工的に酸素を送ったり、分泌物がうまく出せないようであれば吸引したりと、少しでも呼吸状態を緩和してあげることが必要です。発熱
肺炎症状には、炎症を起こしていることから発熱が表れます。呼吸困難や咳嗽をするだけでも患者さんは辛いですが、発熱があることでさらに辛い状態です。発熱で身体のだるさや頭痛などが起こる場合には、発熱に対しての治療も必要です。
小児
肺炎は、成人だけではなく小児にでもなることがあります。まだ、肺が丈夫でない小児は、肺に菌やウイルスなどが入り呼吸困難や咳嗽することが続くと、肺が弱りやすくなります。すると、肺炎になりやすくなりやすいです。
小児の場合にも、症状に合わせた治療や看護ケアをすることで改善します。