足浴の看護の目的・根拠・観察項目・留意点|温度/マッサージ

仕事ノウハウ

足浴を行う前に知っておこう!

足浴の看護の目的・根拠・観察項目・留意点|温度/マッサージ

まず、足浴とは何をすることでしょうか。足を洗ってあげるだけと定義している方もいますが、ただ洗ってあげるだけなら看護師ではなく誰にでも行うことができます。なぜ看護師が行う必要があるのでしょうか。ここでは、足浴の看護についての知識や目的についてご紹介します。

足浴とは?

足浴とは、足首から先をお湯に浸して全身を温める温浴法です。足という部分は体の末端にあるため、冷えやすかったり血の流れが悪くなりやすい場所になっています。血行不良となっている部分を温めてあげることにより血液に溜まった老廃物を流してくれたり血液の流れや循環をよくする効果があります。

入浴とは違い、全身ではなく部分的に行うので、体力が消耗したり血圧が高くなる心配もありません。そのため、心臓疾患などにより体の機能が低下している患者さんにも安心して行える援助方法です。

足浴を行う目的や根拠とは?

足浴を行う目的や根拠はいくつか挙げられます。まず1つめは、皮膚や粘膜の汚れを取り除き生理機能を保つことです。皮膚を清潔に保つことで、皮膚の防御機能や新陳代謝を高めます。足浴を行うことで、血液の流れを促すことができます。血行が良くなることで、筋肉の疲労の軽減や手足の関節の動きの改善が期待できます。疼痛を伴っている人の場合は、痛みを和らげる効果も期待できます。

また、精神的な効果も期待できます。気分を爽快にし病気に対する治そうとする意欲を高めたり、不眠などがある患者さんには、入眠を促進する効果があります。足浴は、皮膚が触れるコミュニケーションともなるので、患者さんと看護師の信頼関係を発展させることも可能です。

足浴の看護目標を立てよう!

足浴の看護の目的・根拠・観察項目・留意点|温度/マッサージ

足浴の看護目標は、足の皮膚の清潔を保持し、爽快感やリラックス感を感じてもらうことや温かいお湯による刺激で血液の流れを促し入眠効果を高めることが看護目標となってきます。

観察項目は何があるの?

足浴を行う時の観察項目をご紹介します。足浴を行う際には、まず最後に入浴した日付や前回行った足浴の日付の確認を行います。そして、足浴を行う患者さんの表情や訴え、皮膚の状態を観察し、足浴足浴を行うことができる状態かどうかを確認しましょう。

足浴を行いたくない人に無理強いをしてまで足浴を行う必要はないので、足浴に対しての意欲があるかどうかも観察項目として重要なポイントになります。

ケア項目とは?

足浴のケア項目をご紹介します。足浴は、行う患者さんにあった足浴方法で行いましょう。足浴を行う体位は患者さんの楽な体位で行い、快適な足浴介助になるように心掛けましょう。足だけでなく、上半身の体温の低下などにも注意して保温に努めましょう。また、看護師は事前に患者さんに足浴をする意味や期待できる効果について説明したほうが、足浴を導入しやすくなります。

実際に足浴をやってみよう!

足浴の看護の目的・根拠・観察項目・留意点|温度/マッサージ

実際に足浴はどのように実施すれば良いでしょうか。足浴の必要物品や実施方法についてご紹介します。

必要物品

足浴に必要な物品は足浴用ベースン、ウォッシュクロスなどの柔らかいタオル、お湯の入ったピッチャー、泡状や液体の石鹸、防水シーツ、ディスポーザブルのエプロンや手袋などの個人防護用具です。必要に応じて、爪切りやパウダー、保湿剤も用意しておきましょう。

足浴前にすることはなんだろう?

足浴前の準備についてご紹介します。まず、部屋など足浴を行う場所の温度を調節しましょう。患者さんの中には足浴している姿を見られたくない人や恥ずかしい人もいるのでプライバシーが保持できるように環境を整えましょう。

次に、足浴用のバケツに1/2〜2/3程度の高さまで39〜41℃のお湯を入れておきましょう。ピッチャーには、お湯の温度が冷めることを考慮して、少し温度が高いお湯を入れておきましょう。患者さんの服やシーツが濡れないようにバケツを置く位置には、防水シーツを敷きましょう。 最後に、患者さんを楽な体位になれるよう介助しましょう。臥位で行う場合は患者さんに膝を立ててもらいひざ下に枕を入れてあげると腹筋などに力が入ることなく患者さんも看護師も楽に行うことができます。
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