無気肺の看護方法・計画・目標の立て方・観察項目・術後・予防

仕事ノウハウ
禁煙は非喫煙者には無関係だと思われがちですが、生活環境によっては受動喫煙の可能性も考慮しなければなりません。したがって、術前の患者のみならず、その家族や友人など、周囲にも配慮してもらいたいポイントです。

術前の呼吸訓練で術後の回復を促進!

術後はベッド上での生活を余儀なくされることが多く、寝転んだ姿勢では横隔膜の動きが抑制されるため、浅い胸式呼吸になってしまいがちです。すると肺の隅々まで酸素が行き渡らないため、無気肺の原因になります。

多くの酸素を肺の隅々まで送り込むためには、横隔膜を大きく動かす腹式呼吸の訓練が必要です。腹式呼吸は、まずお腹が膨らむように鼻から息を吸い込みます。次にお腹がへこむように口から息を吐きながら、みぞおちのあたりを軽く押さえてしっかりと息を吐ききります。 術後でもスムーズに腹式呼吸が行えるように、何度も繰り返し訓練しておくといいでしょう。術部が痛む場合は、術部に手を当てて呼吸に伴う動きを抑えるようにすると、痛みを和らげることができます。

無気肺の予防に効果を生む!排痰訓練その1

排痰訓練とは、書いて字のごとく、痰を排出するための訓練です。せきを出す方法とストレッチを併せて行い、排痰を促して気道をきれいにします。

まずはせきを出す訓練です。体勢は寝転んだ状態で横を向くか、仰向けの状態で上半身を45度程度起こし、膝を軽く曲げてください。次に、予定されている術部を両手で抑え、排痰に伴う振動を最小限にして痛みを和らげます。 そのまま息を大きく、ゆっくりと吸い込んで1~2秒息を止めてから1回、もしくは続けて2回、せきをします。一旦、息を止めてから呼吸を整え、また息を吸うところから繰り返してください。

無気肺の予防に効果を生む!排痰訓練その2

せきを出す訓練の次は、シルベスター法というストレッチの訓練です。まず仰向けになり、胸の上で両手を組みます。

次に鼻から息を吸いながら、両腕を頭上に持っていきます。今度は口から息を吐きながら、両腕を胸に戻すところまでで1セットです。 呼吸訓練と同様、術後にスムーズに行えるよう、排痰訓練も繰り返し訓練しておきましょう。

無気肺の主な症状

無気肺の症状は、せきや痰の絡み、息切れ、心拍数の増加、胸の圧迫感や痛み、チアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色の状態)などがあり、広範囲に及んで重症化すると、呼吸困難を引き起こします。長引くと感染症まで引き起こすため、早いうちの治癒が望まれます。

小児などの看護の注意点

乳児や小児の無気肺の看護で気を付けたいのが呼吸数や心拍数、血圧、体温といったバイタルサインの変動です。

小児は生理機能が未熟であること、苦痛や違和感を正確に伝えることが難しいことから、体調を注意深く観察し、症状に気づいてあげる必要があります。特に無気肺においては、免疫系の機能も未発達な小児では容易に感染症を引き起こします。 バイタルサインに変化があったときは、顔色や胸の上がり、手足の冷え、皮膚に血管の網模様が浮き出ていないかなど、全身状態を確認し、それが環境の影響によるものなのか、病状の悪化によるものなのかを見極めましょう。

はじめが肝心!無気肺の看護の計画・目標の立て方

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