呼吸を観察
うっ血性心不全になると、肺に水が溜まる肺水腫になります。肺水腫の有無と程度を把握する方法は、起座呼吸など呼吸が楽な態勢を取っているか、または、聴診器によって副雑音を聴取することができます。これは、肺に水分が溜まっているときに聞こえる音です。
また、体に十分な酸素が取り込まれているかサチュレーションで測定したり、チアノーゼの有無を観察することも簡単な方法です。看護師は日ごろからうっ血性心不全の患者の状態を観察をし、少しの変化にも気づくことができます。うっ血性心不全の看護の看護計画の立て方
うっ血性心不全の症状は、呼吸困難や浮腫などです。看護師は看護計画を立案するときは、患者から情報収集をし、検査データと合わせて一人一人の患者に適した看護計画を立案・実施できるようにアセスメントをすることがポイントです。
心臓への負担をかけない
うっ血性心不全は、心臓の機能に異常が起こるため心拍出量が低下します。そのため、患者は呼吸苦を感じやすくなります。看護師は、患者の呼吸状態や呼吸をする時の体勢を観察し、どのような体勢が楽なのか、安静を保持しているのか、内服が指示どおりにできているのかなどを立案し、実施していきましょう。
呼吸状態が安定する
うっ血性心不全になると呼吸困難の状態になるため、看護師は患者の体勢を呼吸が楽になる体勢にしたり、指示どおりに酸素療法を行うなどを看護計画に立案・実施することがポイントです。
水分が確実に排出され、右心不全が改善される
うっ血性心不全は浮腫みやすくなるため、看護師は看護計画に利尿剤を指示どおりに内服することを立案し、患者が内服しているか観察をしましょう。
うっ血性心不全の看護問題
うっ血性心不全に長期間罹患していると、入退院を繰り返すことが多くなります。うっ血性心不全が進行すると、患者の日常生活活動が制限されてしまいます。
例えば、呼吸が苦しくなることで活動することができなくなったり、食事制限をすることになったりします。そのためうっ血性心不全の患者は、自分らしく生活ができなくなってくるためさまざまな面で低下してきてしまいます。 看護師問題としては、「うっ血性心不全に伴う活動の低下」や「食事制限をすることによるストレス」です。うっ血性心不全の患者は、体調を安定させながら生活習慣を維持しつつ、QOLを維持できる支援をすることが大切です。うっ血性心不全の看護の過程
うっ血性心不全は、呼吸困難をはじめとしたさまざまな症状が起こります。症状は、患者によって感じる程度はさまざまであるため、看護師は情報収集を行い、患者の苦痛などを軽減できるようにアセスメントを行うことが大切です。そして、一人一人の患者に合わせた看護計画を立案・実施し、評価をしましょう。
もし、患者に対して看護計画が不十分である場合は、再度、アセスメントなどをしてから看護計画を立て直すことも大切です。