血圧とは、心臓から出た血液が血管の壁を広げることによって生じる圧力のことになります。心臓が収縮するときに最も高い血圧を示し、逆に心臓が弛緩する時に最も低い数値を示します。血圧を測定する目的は、血液の循環動態を知る手がかりとするためです。特に、高血圧かどうかを判断するというのが大きな目的となります。
高血圧
血圧は、塩分の過剰摂取によって体積量が増えたり、動脈硬化などの血管の異常によって血管の抵抗が増えると上昇します。一時的に血圧が上昇し、しばらく安静状態を保持していると元に戻る場合もありますが、高血圧の状態が長く続くと元に戻らなくなります。
高血圧を早期に発見し、減塩などの生活習慣の促しや、降圧剤の投与などの治療を行います。なぜ高血圧かを確認しなければならないのでしょうか。高血圧を早期発見する目的をご紹介します。 高血圧かどうかを確認する目的としては、脳出血や心不全、腎不全の予防です。高血圧の状態が長く続くと、臓器に負担がかかったり、血管が脆くなります。血管が脆くなった状態でさらに圧がかかると脳の中で出血が起こり、脳出血を呈します。バイタルサインを確認し、高血圧を改善することで、大きな病気を予防できます。精神科でバイタルサインを測定する目的
精神科は、内科や外科などの身体的な治療を行うのではなく、認知症や統合失調症などの心の病を治療するのが目的となっています。精神科の業務は、内科や外科のように病状の管理や日常生活動作の介助、バイタルチェックを行います。
精神科で行われるバイタルチェックは、患者さんの変化に気付き、病状を見極めることを目的として行われます。精神疾患を有している患者さんは糖尿病屋心臓の疾患という合併症を発症する割合が高いですし、精神疾患が悪化すると、意識障害を起こす場合もあります。 また、患者さんによっては、体調を崩していても適切に看護師に伝えることができない方もいらっしゃいますし、逆に過剰に伝えてしまう方もいます。その見極めのためにバイタルサインが重要になってきます。バイタルサインの実習の目的
看護実習の中で、バイタルサインの測定を行う場合があります。バイタルサインの実習の目的として、バイタルサインの測定方法を学ぶことと、患者さんへの理解を深めるという目的があげられます。
脈拍や体温、呼吸数、血圧は患者さんの体調を見るための指標となります。実習日誌を記載する目的でバイタルサインを測るのではなく、患者さんのことを少しでも知るという目的でバイタルサインの測定を行いましょう。 実習であれば、体温や脈拍、血圧が患者さんの普段の値や前日の値と比較して異常があるかどうかをしっかり見ておきましょう。バイタルサインに異常があるのであれば、異常の原因や今後どのようなリスクが予測されるかを評価して指導者に報告できるようにしましょう。