脳梗塞の看護計画と問題|観察/後遺症/心原性/診断/目標

仕事ノウハウ

脳梗塞の看護問題

脳梗塞の看護計画と問題|観察/後遺症/心原性/診断/目標

脳梗塞の看護問題は、急性期と慢性期に分けて考える必要があります。

急性期

急性の看護問題は、まずは医療と直結して「生命の維持」です。発見時間(経過時間)と梗塞巣の位置と範囲などを迅速に判断し、できるだけ早期に治療を開始します。救急車で到着してから治療開始まで何分か、血管内治療などを開始したのに何分かかったか、などを記録して検証するように、脳梗塞の急性期はとにかく時間との勝負です。

その状況では、まずは生命の危機を脱することが最優先となりますが、看護師からみた看護問題は次の様なことが挙げられるでしょう。

(例) ・梗塞や伴う脳浮腫による生命の危険

慢性期

慢性期の脳梗塞は、身体機能の回復状況や麻痺レベルにより看護診断されます。麻痺による日常生活動作や社会生活への影響と、それによる精神的ダメージ、家族によるフォロー体制などについてアセスメントします。

それにより導き出される看護問題が出てきますが、大切なことは必ず患者や家族などにフィードバックすることです。 脳梗塞の経過は千差万別です。そして、その事象を問題と思うかはその人それぞれです。例えば右不全麻痺が残ったとして、それでも日常生活動作ができれば良い生活レベルなのか、社会復帰を目指して強固なリハビリが必要なのか、個人差を考慮して看護問題を挙げていきます。

(例) ・右不全麻痺からの歩行障害による転倒の危険性 ・呂律障害による会話不自由や食事動作困難

脳梗塞の看護観察

脳梗塞の看護計画と問題|観察/後遺症/心原性/診断/目標

脳梗塞の看護観察の項目においても、急性期と慢性期に分けて考えると分かりやすいでしょう。急性期においては、発症からの分刻みの経過をみながら観察します。慢性期においては、麻痺レベルや残存機能とともに家族やフォローする方への看護も必要になってくるので、それらの方の観察も必要になります。

脳梗塞の急性期の看護観察

・バイタルサイン ・意識レベル ・諸反射の有無と程度 ・麻痺レベル ・治療経過と患者や家族の反応

などが看護の主な観察項目となるでしょう。脳梗塞急性期の治療と同時進行で観察していきます。

脳梗塞の慢性期の看護観察

・バイタルサイン ・意識レベルや麻痺レベルの現状と推移 ・再発兆候は無いか ・日常生活動作(食事・歩行・着脱・排泄)レベル ・脳梗塞と出現した麻痺などに対する患者や家族の反応

などを中心に観察し、看護展開していきます。リハビリ科や栄養科、生活相談員など各コメディカルと相談しあいながら看護も進めていく必要があります。

脳梗塞の看護ケア

脳梗塞の看護計画と問題|観察/後遺症/心原性/診断/目標
タイトルとURLをコピーしました