症状別狭心症の看護の観察項目・看護問題・注意点

仕事ノウハウ
5.不安定(型)狭心症:痛みの強さや症状が現れる頻度が一定せず、軽労作や安静にしている時にも発作がおこるなど、症状が不安定な狭心症をいいます。

狭心症の看護の観察項目

狭心症の発作時は、症状に応じて対応し速やかに症状が落ち着き、患者の不安が軽減できることを目的に、発作時の観察項目に以下の3点を取り上げました。

OP(観察項目)

狭心症の発作時は、早急な対応と適切な看護が必要になります。心筋梗塞に移行しないためにも対処後の患者の観察も重要です。また、発作を起こしたことにより患者が不安にならないように看護目標を立てました。

1.発作時の症状:狭心症の代表的な症状は胸の鈍い痛みがあります。また、呼吸困難やめまいなども伴うこともあります。狭心痛は数分で消失しますが、心筋梗塞に移行することもあるため観察が必要です。 2.発作時の対処と反応:発作が出た場合はニトログリセリンの舌下投与をし、その反応を観察します。1~2分で効果がでますが、効果が出ない場合は医師の指示により数回行い、30分過ぎても効果が出ない場合は心筋梗塞を疑います。 3.狭心症発作に対する不安の訴えの有無:患者が発作を起こした際、不安におもっていないかを観察します。

TP(ケア項目)

狭心症の発作は数分で治まってしまい、患者は狭心症のことを軽く考えていることが多く、発作後すぐに労作を開始しようとします。狭心症の怖さを理解してもらうために、以下の援助が必要なことを説明してた上で援助を行います。

1.安静への援助:発作時は、労作を中止させ安静が保持できるように援助します。 2.安眠への援助:患者の訴えを傾聴します。また、不安が強く夜間不眠の場合は、医師の指示により睡眠薬を投与します。

EP(教育項目)

狭心症の発作は頭痛や首など日常で起こるような軽い痛みで、数分で治まってしまい狭心症とは思わないことがあるため、どのような症状が出た時に注意が必要か、以下のような説明を患者と家族に行います。

1.症状や対処法に対する指導:狭心症は胸の痛みだけとはかぎらないため、不快感、圧迫感、肩や背中、首、歯、上肢などさまざまな場所にでることを説明します。発作が起こった時の対処法を説明します。 2.心配な事や疑問におもっていることなどへの支援:心配事や疑問は遠慮せずに気軽に聞くように伝えます。

狭心症の看護ケアとは?

狭心症の看護ケアは発作時の素早い対応や疼痛緩和の援助を行い、患者の不安材料を少しでも減らせるよう援助することが大切です。

狭心症の発作がおきたら、すぐに労作を中止させニトログリセリンを舌下します。ニトログリセリン舌下後は3分以内に効果がでますが、効果がでない場合は4分から5分間隔で再度おこないます。30分以上効果が現れない場合は心筋梗塞の疑いがありますので、効果の有無を観察し、適切な看護を行うことがたいへん重要になってきます。 ニトログリセリンは常に患者が持ち歩き、発作がおきたらすぐに舌下できるようにしておくよう、看護師は患者や家族に説明しておきます。また、発作による不安を訴えているようなら傾聴するのも大切な看護と言えます。

狭心症の看護問題は?

狭心症の看護問題は狭心症の発作時の症状、痛みの程度、持続時間、狭心症の発作に対する患者の不安を取り上げました。看護目標は発作時の薬投与で速やかに胸痛を消失し、また、傾聴することにより不安を解消し、適切な対応で看護を行うことです。

狭心症の看護のポイント

狭心症の発作の誘発因子には患者の現病歴が深く関わってきますので、現病歴を知ることが大切です。発作がおきた際は、心筋梗塞にならないよう早急に対処する必要があります。また、発作がおきると患者は胸の痛みから不安が大きくなる可能性があるので、精神面でも看護を行う必要があります。

以下の5点が看護する上で大切なポイントになります。 ・現往歴に発作の誘発因子となる冠危険因子はないか確認します。 ・発作時は安静を保つようにします。
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