症状別狭心症の看護の観察項目・看護問題・注意点

仕事ノウハウ
・胸の痛みの部位や程度、吐き気、発作の持続時間などの症状を観察します。 ・発作時は医師の指示のもと、ニトログリセリンの舌下投与などを行い観察します。 ・狭心症の発作に対する不安を軽減します。

狭心症の看護アセスメント

現往歴に発作の誘発因子となる冠危険因子はないか、患者の日常生活に冠動脈の器質的狭窄を進行させる3大冠危険因子である高血圧、脂質異常症、喫煙はないかを把握するようにします。

狭心症発作の自覚症状は必ずしも胸の痛みを訴えるという訳ではなく、さまざまな表現をする患者もいるため患者のありのままを捉え、発作かどうかの正しい判断をし早期に対応する必要があります。 痛みを伴っている場合は、医師の指示どおりにニトログリセリン錠の舌下投与をし、苦痛を取り除き正しい看護を行います。また、発作の持続時間や発作の頻度を知ることで、心筋梗塞へ移行する危険性を判断する必要があります。 狭心症発作を起こした患者は胸痛によりこれからの生活に不安を持ちやすく、発作を繰り返していると心筋梗塞になるのではないかという不安を抱えています。患者が発作に対してどのように感じているかを知るのも、看護する上で必要なことです。

狭心症の看護の注意点

狭心症と心筋梗塞の違いの判断力です。ニトログリセリンは狭心症のような冠状動脈の狭窄には有効ですが、心筋梗塞は冠状動脈が血栓で詰まっているためニトログリセリンは全く効きません。むしろ低血圧状態により命を落としてしまう危険性があるため、ニトログリセリン錠の投与の際は症状に注意が必要です。

狭心症は安静にし心臓への負担を軽くする必要があります。特に不安定性狭心症は発作を誘発して心筋梗塞に移行することもあるので、安静にしていることが重要です。そのため、安静への援助を行う看護が必要です。 狭心症の症状や治療法、薬の管理方法など、患者と家族の関心や理解度も心筋梗塞に移行しないためにも必要なことなので、狭心症について正しく説明する必要があります。 発作への不安があると睡眠不足になり体力消耗につながり、良い状態での治療が難しくなるので、不安を軽減できるよう安眠の援助を行う看護が必要です。

狭心症の症状に気づいたら早めに病院へ行きましょう!

症状別狭心症の看護の観察項目・看護問題・注意点

狭心症は生活習慣により悪化することがあります。高血圧、糖尿病、家族に心臓の病気がある方などは食生活の見直し、煙草を吸う方は禁煙が必要です。普段の生活の中で少しでも身体の変化に気づいたら要注意です。

胸や肩、首などが痛い、苦しいなどの発作は数分で改善することもありますが、発作を何度も繰り返す場合は、心筋梗塞の疑いがあり命の危険に陥ることもあります。緊急に処置を行う必要がありますので、早急に病院で診察を受ける必要があります。 狭心症の発作には稀に出る放散痛と言うのがあり、胸の痛みではなく歯や胃の痛みで出現することもあります。 そのため、患者は心臓の痛みだとは思わずに病気を見逃すこともあります。狭心症の初期症状を見逃さないためにも、看護師は患者の変化にいち早く気付くことが重要です。また、狭心症の予防・改善をすることは心筋梗塞への移行を防ぎ、心筋梗塞による死亡率を減らすことにも繋がります。
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