脳出血における看護計画の立て方|後遺症/症状/慢性期/急性期

仕事ノウハウ

脳出血とは?

脳出血は、脳血管の脆弱な部分(穿通動脈など)が破れ出血することをいいます。原因は、高血圧が深く関与していると言われています。

脳出血は突然発症し、進行すれば脳ヘルニアを起こして危険な状態になるため、急性期では、救命を最優先した治療とバイタルサインの変動や、頭蓋内圧亢進症状を早期に見抜く看護師の観察力がとても重要になります。 また、早期に発見することにより、二次的機能障害や合併症を防ぐことにもつながります。

脳出血における看護計画の立て方って?

脳出血における看護計画の立て方|後遺症/症状/慢性期/急性期

脳出血の看護目標

脳出血の後遺症で片麻痺による活動性の低下があるため、安全にADLを拡大できるような看護を行います。

OP(観察計画)

脳出血の看護を行う上での観察計画に盛り込むべき点は、以下の4点です。

①意識レベルや神経学的所見 ・運動するのに適した覚醒状況か ・運動を妨げる不随意運動などの症状はないか

②バイタルサイン ・血圧変動の有無

③関節可動域 ・健側および麻痺側の関節拘縮の有無

④活動に対する意欲 根拠と留意点:臥床状態により健側の筋力低下も考えられるため、麻痺側だけでなく健側の評価も行う必要があります。

TP(ケア計画)

①脳出血患者とともに車いすの乗車時間を決める

②体位交換や清拭などのケア時は、自力でできるところまで患者自身に行っていただく ・夜間帯は看護師が体位交換を行う

③ベッド上で可能な筋力トレーニングについて、患者とその家族を交えて話し合って決める ・患者の好きなことで、できる筋力トレーニングを日常生活に取り入れる ・家族の協力のもと患者の意欲を維持できるようにする

④安全な車イス移乗ができるよう、看護師やPTを十分に確保する ⑤リハビリテーションプログラムは、理学療法士(PT)とともに計画する 根拠と留意点:長期にわたるリハビリが予測されるため、気分転換の時間を設けるなど、意欲を維持できるような配慮をする必要があります。脳出血患者のご家族もリハビリに協力していることで、患者のために何かしてあげているという満足感につながる可能性がある。

EP(指導計画)

①脳出血患者とご家族に、焦らず段階的にリハビリを進めていくことの重要性を説明する。 ②転倒防止など、安全対策の重要性について脳出血患者とそのご家族に説明する。 ③麻痺側を保護しながら活動するための具体策について、脳出血患者とそのご家族に説明する。

根拠と留意点は、麻痺側は感覚がないため、圧迫や損傷を受けやすいことです。脳出血患者が、自分自身で麻痺側を気にしながら体位交換ができるよう、具体的な方法を指導する必要がああります。
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