健康美容に良いとされるアボカド
植物としてはクスノキ科ワニナシ属に属するアボカド、別名では鰐梨(ワニナシ)と呼ばれています。温度が高い環境が適している常緑高木のため、亜熱帯や熱帯地域に自生しています。日本ではアボカドと聞くと果実のイメージがされることが多いようですが、木としては30メートルもの高さになるため自生地域では木の存在としてもよく知られています。
果樹園では自然な生育ではなく接木法を行い、枝を整える作業も行うことから30メートルにはなりません。おおよそ、10メートルほどの高さで生育されます。花が咲くのは5月頃で、白色混じりの黄緑色のような可憐な花を咲かせます。花が咲いた年の翌年11月から12月は果実の収穫期となり、実ったアボカドが収穫されます。歴史は不明な点が多い
アボカドは古くから人間の食物として扱われていたようですが、いつから食物として扱われていたかは明らかになっていません。食用の話だけでなく、生育されるようになった時代も解明されていないようです。現時点で明らかにされているアボカドの歴史は、13世紀~15世紀頃までの数百年以上は中南米で栽培されていたことです。推測的な部分もありますが、アメリカ大陸にヨーロッパの侵略者が訪れた頃には熱帯地域の各地で栽培が行われていたと言います。
最も古いアボカドの存在を示したものは西暦900年頃のもの考えられる土器で、この土器にアボカドらしき型取りが見られたそうです。アボカドの種が他の果実の種と比べて大きいのは、古代に存在した巨大動物の進化に合わせたからと言われています。これらの話は憶測的な部分も濃く明確には定かではありませんが、古くから人の生活に存在していた植物および食物ということは間違いないようです。アボカドの糖質とカロリー、脂質、栄養素
別名はワニナシでしたが、異名では森のバターと呼ばれています。アボカドには良質な脂質が豊富に含まれてるため、美容にも健康にも良い効果を発揮する食物と言われているのです。脂質は人間が健康体でいるために欠かせない必須栄養素の一つですが、カロリーが高い栄養素ではあります。では、アボカドのカロリー・糖質・脂質・栄養素はどのようになっているのでしょうか。確認してみましょう。
カロリー
100グラムあたり、186カロリーです。アボカドは1個で約100グラムとされているため、100グラム=1個と考えていただければ問題ありません。では、100グラムで186カロリーというのはカロリーが多いのでしょうか?それとも、少ないのでしょうか?他の食物と比べてみましょう。
アボカドは果実なので、分類としては果物になります。同じ果物とカロリー比較をした方が多いのか少ないのか分かるため、ここではリンゴ・イチゴ・バナナ・柿・キウイのカロリーと比較します。○リンゴ100グラムあたり、50カロリー ○イチゴ100グラムあたり、35カロリー ○バナナ100グラムあたり、87カロリー ○柿100グラムあたり、62カロリー ○キウイ100グラムあたり、56カロリー
比較してみると、アボカド100グラムあたりのカロリーは多いことが分かりました。脂質による影響で高カロリーとなっていますが、他の栄養素はどうでしょう。糖質
アボカドは脂質が豊富のため糖質についてはあまり言われていませんが、実際にはどうなっているのでしょうか。栄養表示で糖質を見る時は炭水化物をチェックします。アボカド100グラムあたりの炭水化物量は6グラム、その内水溶性食物繊維は1.7グラム、不溶性食物繊維は3.6グラム含まれています。
成人の1日炭水化物摂取量は個人のエネルギー代謝量で決まりますが、健康で働き盛り期の成人であれば少なくとも200グラム以上の糖質を1日で要することになります。アボカドに含まれる炭水化物(糖質)量は高い数値ではなく、むしろ低い方です。