チベット死者の書とは何か・内容と隠された秘密・できた時期

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チベット死者の書とは何か

チベット死者の書とは何か・内容と隠された秘密・できた時期

チベット死者の書はチベット仏教をもたらしたパドマサムバヴァが作り、ツォギェルが記憶、書写し、埋蔵した経典です。これをテルトン・カルマ・リンパが山中より発見してこの世にもたらしました。

チベット仏教では死で体を失い霊魂になった直後を解脱の最大のチャンスと考えています。その大切な機会に、ラマ僧が臨終をむかえた人の枕元でチベット死者の書を49日間読み続け、死者を解脱へと導きます。 日本でも死から49日まではあの世とこの世を彷徨うという考えがありますが、チベット死者の書ではバルドと呼ばれるこの世とあの世の中間的世界にとどまるとされ、それは3段階に分かれています。この3段階のバルドではそれぞれ、輪廻転生に入らずに解脱の道に向かいなさい、と諭します。

チベット死者の書に隠された秘密

チベット死者の書とは何か・内容と隠された秘密・できた時期

チベット仏教には数多くの埋蔵経(テルマ)が存在します。このチベット死者の書も長い間山中に隠されていました。テルマは山中に隠されて伝承され、時代の必要に応じて発見されていき、これからも発見される可能性を秘めています。

チベット死者の書の内容

チベット死者の書とは何か・内容と隠された秘密・できた時期

チベット死者の書では、死者は中間的世界にとどまっているとされ、その中間世界はバルドと呼ばれています。チベット死者の書では死の直後を最大の解脱のチャンスととらえおり、臨終を迎える者に読み聞かせを行い解脱へと導きますが、バルドには3つの段階があります。バルドの各段階では解脱のチャンスが訪れます。

ここではチベット死者の書におけるバルドの段階と、解脱できなかった場合に進む道についてなど、その内容を説明します。

チカエ・バルド

ラマ僧は死を迎えようとしている人の枕元で「高貴なる生まれの者よ。死が訪れました。この世を去るのはあなた一人ではありません。死は誰にでも起こります。この世に望みや執着をもってはなりません」とチベット死者の書を読み聞かせます。死後、最初の段階がチカエ・バルドで解脱に一番近い段階です。ここから49日間ラマ僧が読み聞かせを行います。

チベット死者の書のチベット語の原題「バルド・トドゥル」の「トドゥル」には、耳で解脱する、というような意味があります。このチカエ・バルドは解脱の最大のチャンスです。臨終を迎えようとしている人の耳元で「これから根本の光明(ダルマタ)が現れます。心乱されずに自己の本性である眩い光明、ダルマタに同一し安らぎなさい」と言い聞かせます。 この言葉どおりに光明を覚った場合は解脱できますが、多くのものは心乱れ、この光を離れ次のバルドへ移行することとなります。
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