収集癖がある人の心理と性格・治療方法と対処法｜ぬいぐるみ

収集癖とは物を集めていく癖の事をいい、英語で言うとコレクターとカッコいい表現を用いられることがあります。収集癖は性別・年齢に関係なく、誰でも多少なりとも持ち合わせている部分です。しかし、これが過剰すぎると問題視されたりすることがあります。

例えば、宝石や絵画などの芸術品といった価値の高いコレクションをこだわりを持って集めていく収集家と、「集める事が好き」という内容にこだわらない収集家がいます。特に「集める事が好き」という収集家の場合は、ゴミのようなものまで集めてしまいゴミの山を築いてしまったり、家族からは金の無駄と捉えられ迷惑をかけることがあるでしょう。 宝石や絵画などの芸術品であっても、あまりに集めすぎて場所をとり家が狭くなってしまったというケースもあります。

収集癖を持っているのは女性より男性が多いといわれています。それは、男性の収集癖は男性の本能による行動の一つだからです。太古の昔、人間は動物たちと同じように狩猟で生活してきました。その時、獲物をとってくる狩りの役目を担っていたのが男性です。

狩りの獲物は蓄えられていきます。珍しい獲物や大きい獲物など周囲から注目を浴びるものをとってくれば、周囲から称賛される存在であったでしょう。「どうだ、すごいだろ」と自慢したい心理も、この時の名残として男性の収集癖に現れているといわれています。 特に自分が強く「欲しい」と感じたものを物を手に入れる事は、本能が満たされると同時に物欲などの快感が刺激される場合もあるでしょう。

女性の収集癖の心理も男性と同じ太古の本能が関係しているところがあります。女性の収集癖の場合で大きな原因になっているのは「勿体ない」という気持ちです。

例えばあまり好みではない洋服も「いつか着ることがある」と考えて何年もとっていたり、ラッピングの紙や袋、スーパーの袋などなんとなく取っておいてしまう事が多いのは女性です。いつか使う可能性があると収集してしまい、結局大半は使う未来がこなかったため収集癖という形になってしまいます。 これは太古の昔、女性は木の実を採ったり家庭を守ってきました。採集した木の実を保管したり、男性が狩りで捕獲してきた獲物を「無駄にはしない」「捨てるわけにはいかない」という考え方が、現代の「もったいない」という心理として収集癖に影響しているでしょう。

収集癖がある人の性格の特徴についてみていきましょう。どんな方でも収集癖は持っている部分があるともいえますが、収集癖が特に強い人はいくつか性格において、わかりやすく表れてくる性格があります。

寂しがり屋な性格の人は収集癖が強い傾向にあります。綺麗に片付いている部屋にいると、なんだか寂しくなる、落ち着かない、といった気持ちになり部屋でものを埋めようとします。普段から一人で行動することが苦手という人はこのタイプが多いでしょう。

収集を始めて物が部屋の中で溢れるようになると、それが心の隙間を埋めるように安心感を得られるようになります。長年連れ添ったパートナーを失った事からゴミを集めてゴミ屋敷化してしまったというケースはこのタイプです。こういった場合には、心に余裕もないので部屋が散らかっていることにすら自分では気づいていないことがあります。

見栄っ張りで競争心が高い性格の人は収集癖が強いでしょう。集めたコレクションを公開して、「収集できる自分はすごいんだ」という位置づけで周囲と差がある様子を見せて誇らしく感じている方がいます。他人から「すごいね」と尊敬されたい、格付けをして自分の優位性をアピールしたいという願望からより多くの物や、貴重な物をコレクションしていきます。

人は自分なりの判断基準と価値観をもっています。その中で収集癖を生みやすいのが完璧主義な性格です。物事に当たるとき「～すべきだ」という強い気持ちを持ち、「何事も完璧でなくては気が済まない」という完璧主義の人は、ひとたびシリーズものを買い出すとコンプリートしたくなります。

「すべて揃った美しい状態を作りたい」「全てそろって意味があるから揃えるべきだ」と考え収集癖が生まれます。完璧主義の傾向が強ければ強いほど、シリーズものなどで欠けている状態にストレスを覚えるといわれています。 世の中に出回っているものはほとんどが種類別で出ていたり事が多いです。何から何まで完璧に揃えたいと考えてしまうとキリがないでしょう。しかし、収集癖が強い人は集める事に意味があるので気が済むまでコレクションを広げていくところがあります。