横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

雑学

自転車で横断歩道を渡ったり通過する際に、横断歩道を渡る歩行者や自転車の通行を妨害したり、横断歩道を渡るのを待っている人がいないことが明らかでないのに徐行しなかった場合には、横断歩行者妨害違反となり3か月以下の懲役または5万円以下の罰金となってしまいます。自転車も車両だという事を念頭に置いて、安全運転を心がけましょう。また、子供が大人の付き添いなしで自転車を運転することがある場合は、事前に大人がしっかりと自転車の安全運転について教えてあげましょう。

横断歩道での歩行者の義務とマナー

横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

歩行者にも、横断歩道を渡る時にやるべき行動があります。安全に道路を渡るにはどうすればよいのでしょうか。それでは、歩行者が気を付けるべきことをいくつかご紹介いたします。

歩きスマホは絶対にやめましょう!

ここ数年で急速に普及したスマートフォンですが、その便利さから屋外で歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ」をする人が出てきました。地図を見て道を調べながら歩いたり、SNSをチェックしたりするなど、横断歩道の信号待ちなどの空いた時間についスマートフォンを開いてしまう人がいます。歩きスマホをしていると視野は20分の1ほどになってしまい、接近してきた歩行者や自転車、自動車にも気付きにくくなってしまいます。横断歩道ではお年寄りや子供を含めたくさんの人が渡ります。事故が起きてから気付くのでは遅すぎます。歩きスマホは絶対にやめましょう。

一時停止を心がけましょう

横断歩道を渡る時には、例え歩行者用信号が青であったとしてもすぐには渡らない方が良いでしょう。特に信号の変わり目では、ギリギリのタイミングで交差点に進入した車がスピードを上げて進行してきたり、左折や右折の車が安全確認を怠ったまま進行してくる恐れがあります。

もちろん、この場合は車に過失があります。しかし、歩行者と車がぶつかった場合、大きな怪我をするのは歩行者です。横断歩道を渡るときには、そうしたリスクを回避する意味でも渡る前には一時停止をして、左右の安全を確認してから渡りましょう。

信号がない横断歩道の渡り方

横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

信号がない横断歩道では、横断歩道の手前で一時停止をしていれば、歩行者が優先なので車両側に停止する義務があります。しかし、中には停止をせずに進行してくる違反車両もいます。上でも記述しましたが、車両と歩行者ではぶつかった時に怪我をするのは歩行者です。「車が止まってくれるだろう」という考えをせず、車両が完全に停止するのを待って安全を確認してから渡りましょう。

また、車が停止して横断を譲ってくれた場合、「待たせては悪いから」と慌てて横断する人がいますが、それは危険ですので、必ず左右の安全確認を怠らずにゆっくりと渡りましょう。例えば、停止した車の対向車線は停止せずに進行していたり、停止した車を追い越そうと進行してくる車がいたり、停止した車の陰から追い抜きのオートバイや自転車が進行してきたり、停止した車に気付かずに追突してしまう車がいる場合もあります。焦って渡れば危険を見落としてしまう可能性がありますので、必ず周りの状況を把握しておきましょう。

夜間に横断歩道を渡る時に気を付けることは?

夜間の、特に雨でアスファルトが濡れている時は車両から歩行者が見えにくくなります。夜間に横断歩道を渡る時には昼間よりも一層車両に注意をして、余裕を持って渡りましょう。また、暗い色の服はますます車両側から見えにくくなってしまうため、明るい色の服を着用したり、反射材のついた服や帽子、たすきを掛けるのも効果的です。

グレア(蒸発)現象をご存知ですか?

グレア(蒸発)現象とは、夜間の雨天時に道路の真ん中に立っている歩行者が車両から全く見えなくなってしまう現象のことを言います。これは、対向車側と自車側のヘッドライトが重なってお互いの光を反射しあうことで起きます。横断歩道を渡る際にはグレア(蒸発)現象のことを念頭に置き、安全地帯がある場合を除いて、最後まで横断歩道を渡りきるまで注意しましょう。

横断歩道を渡る時に緊急車両が来たらどうする?

横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

横断歩道を渡る時に緊急車両(消防車以外)が来た場合、歩行者に停止の義務はありません。そのため、緊急車両(消防車)が来た時に横断歩道を渡ったとしても罪に問われることはありません。しかし、緊急車両は人の命に係わる重大な使命を持って走行している場合がほとんどですので、人道的に緊急車両には道を譲った方が良いでしょう。

また、消防車は一分一秒を争う火災現場に向かうことから歩行者側に停止の義務があります。消防車が来たときには必ず一時停止をしましょう。 なお、消防車以外であっても故意に緊急車両の通行を妨げる行動をした場合は公務執行妨害で逮捕されることもありますので、注意をしましょう。

小さな子供が渡る時には必ず手を挙げましょう

横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

子供が横断歩道を渡る時には、まず一時停止をして右→左→右と自動車やオートバイや自転車が来ないことを確認したあと、必ず手を挙げて渡ります。

子供が手を挙げるのには重要な意味があります。それは、子供の身長です。背の低い子供は車の運転者からは見えにくく、特にノーズの長い車では子供が完全に死角に入ってしまうことがあります。それを防ぐために、手を挙げて運転者に歩行者がいることをアピールします。

ペットを連れて横断歩道を渡る時に気を付けることは?

ペットを散歩させて横断歩道を渡る時には、必ず首輪やハーネスなどでリードにつないで渡りましょう。普段どんなに大人しい性格のペットでも、車や自転車に驚いたりして突然駆け出してしまうことがあるため、ノーリードで渡るのは危険です。また、リードは手に巻きつけて短く持ちます。リードを長くしていると、自転車や歩行者が気付かないままペットとの間を通ってしまったりと、思わぬ事故につながる恐れがあります。また、リードの中には反射材が付いていて夜間でも車のライトで光るものもあります。よく夜間にペットの散歩をするという人は安全のために購入を検討してみるのも良いでしょう。

横断歩道での車に関する義務やマナー

横断歩道の標識やマークの意味・一時停止や信号がない場合の渡り方

歩行者が自動車と事故に遭う確率が最も高いのは、実は道路の横断中です。多くが歩行者側の違反(信号無視や横断歩道が無いところを渡るなど)が原因となっていますが、それでも車両側にも過失は発生しますし、怪我をさせてしまうと、身体的にも精神的にも深いダメージを負ってしまいます。

交通事故を防ぐために、自動車やオートバイで横断歩道を通過する時にはどんなことに気を付ければ良いのか、いくつかご紹介いたします。

一時停止義務

横断歩道を歩行者や自転車が渡っている場合や渡ろうとしている場合、車両側に一時停止の義務があります。もしも停止しなかった場合、「横断歩行者妨害違反」が適用されて違反点数2点、反則金9千円(普通車)が課せられます。もし横断歩道を渡ろうしている歩行者や自転車が見えた場合は、必ず停止線前で一時停止しましょう。

徐行しなければいけないのはどんな時?

自動車やオートバイに乗って横断歩道を通過する時は、横断歩道に渡ろうとしている歩行者や自転車が明らかにいない場合を除き、車両側に徐行の義務があります。見通しの悪い交差点の横断歩道では、飛び出しに注意をしてすぐに止まれる速度で通過しましょう。

また、見通しの悪い横断歩道の手前や信号のない横断歩道の手前には、多くの場合ひし形の道路標示があります。自動車やオートバイを運転していてこの標示を発見した時には、横断者がいないか必ず確認をしましょう。

右折や左折する時には巻き込み確認までしっかりと!

車両を運転していて交差点を右折または左折する時、横断歩道と自転車横断帯を渡る人が明らかにいない場合以外は横断歩道の手前で一時停止をして、歩行者の横断を妨げてはいけません。車両で右左折をする場合は必ず横断歩道をしっかりと確認しましょう。

また、右左折を開始した時には横断歩道上に誰もいなくても、車の死角から歩行者や自転車が飛び出してくる場合があります。必ず、左折の時は首を捻って車両の左後ろを、右折の時は車両の右後ろを確認しましょう。これを巻き込み確認といいます。日頃のちょっとした注意で、防げる交通事故があります。
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