二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

雑学

二枚舌ってどういうこと?

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

読者様の中には「二枚舌外交」という言葉は、歴史の教科書や新聞で聞いたことはあるけれども、実際にはどんなものなのか、いまいち説明できないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このページではそんな「二枚舌外交」について、できる限り分かりやすく、説明していきます。

二枚舌外交ってどういう意味?そのやり方は?

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

二枚舌外交とは、それぞれの相手に対し、その両方の成立し得ない矛盾した約束をする外交のことです。

例えば、AさんがBさんに「僕に一万円くれたら、僕が持っている一つしかないフィギュアをあげる」と約束したとします。これだけであるなら、BさんがAさんにお金をあげるかあげないかだけですので、どう転んでも矛盾しません。 ところが、AさんはCさんにも同じ条件で同じフィギュアを譲ると約束したらどうでしょう。BさんもCさんも一万円をAさんに渡したら、フィギュアは一つしかないのですから、どちらかにしか渡りません。 このように、どちらかしか成り立たないのに、どちらともの約束も成り立つような素ぶりをして行われる外交のことを二枚舌外交と言い、矛盾する約束を多方でする外交戦略です。

二枚舌を使うメリットは?デメリットはあるの?

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

それでは、どちらかしか成り立たないような約束をすることになんの意味があるのでしょうか。こちらでは、そのメリットとデメリットについて説明いたします。

二枚舌を使うメリット

二枚舌外交を使うときのメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

一つの元手で複数の利益が得れる

例えば、学生Aさんが学期末の課題提出に追い込まれていたとします。Aさんが、遊園地のチケットを1枚だけ持っていたとしましょう。

AさんはBさんには、「このレポートを手伝ってくれたら、遊園地のチケットをプレゼントする」と持ちかけ、Cさんには「このノートを写すのを手伝ってくれたら、遊園地のチケットをプレゼントする」と持ちかけます。 すると、BさんとCさんがこの話に乗れば、課題のレポートとノートをAさんはやらずに済むことになります。 このように、一つの元手で多方の利益を得ることができるところが、二枚舌のメリットです。

多方にいい顔ができる

例えば、A子さんにはB子さんとC子さんという2人の友達がいたとします。A子さんは2人と仲良しですが、B子さんとC子さんはお互いに仲が悪く、Aさんがもしどちらかと友達だったら、即刻縁を切ると2人から言われていたとしましょう。

この時、A子さんがB子さんの前では「C子さんは私も嫌いだから友達にならない」と言い、C子さんの前では「B子さんは私も嫌いだから友達にならない」と言い、2人の前で全く違うことを約束したとします。 実際には、どちらとも友達なのでこれも二枚舌です。ですが、こうすることでA子さんはB子さん、C子さんどちらともと友達でいられます。 このように、多方に良い顔をして自分のいたい立場を維持できるのも、二枚舌のメリットです。

では二枚舌のデメリットは?

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

二枚舌最大のデメリットは、利益を得る前にそれが「二枚舌だ」と相手に気づかれた時、全てを失う可能性があることです。

学生Aさんの場合は、ノートもレポートも得れず終いで、結局楽はできませんし、学生Aさんにしろ、A子さんにしろ、友達の信頼を一気に失くし、今後相当の努力をしないと2度とお付き合いできなくなります。 このように、瞬間的な利益はあるものの多大なリスクも背負うのが、二枚舌外交であると言えるでしょう。
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