二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

雑学
こうしたことがあって、新しくできたユダヤ人の国イスラエルと、もともと住んでいたパレスチナの人々を支援するアラブ諸国との間で対立が起こります。この対立から始まり今も続く、この問題を「イスラエル(パレスチナ)問題」と言います。 結局、イギリスの三枚舌外交で浮上した問題は、今も解決しきらないままになっているということです。

「二枚舌」ってどういう由来がある言葉?

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

ここまで、二枚舌とはどのようなことをいうのか、どういう方法を取るものなのか、実際にどのようなことがあったのかについて説明してきました。

ところで、そもそもなぜ「二枚舌」というのでしょうか。その語源についてもご紹介しましょう。

「舌」は喋る・話すの象徴

二枚舌という言葉の「舌」というのは、人が話すのに絶対に必要な器官です。したがって、「2枚舌がある」ということは、「同時に全く違うことを話せる」といった意味合いが含まれ、これが二枚舌の由来となったのでしょう。

また、英語には「He speaks with a forked tongue.」という言い回しがあり、直訳すると「あいつはフォークのように先が分岐した舌で話す」となります。これは先がいくつも分かれた舌を持っている上に、その舌それぞれが違う発言をするという意味の言葉です。 そのほか、英語で「Hi is double-tongued」という表現もあり、こちらは二重になった舌、つまり、日本語と変わらない言い回しになっています。 こうしたことから、日本語の「二枚舌」という言葉は、外国から由来するものであると推測されます。

二枚舌の類語

「二枚舌」と似たような意味を持つ言葉には、どのような言葉があるのでしょうか。ここでは、「二枚舌」と似た意味を持つ言葉についてご紹介します。

ご都合主義

「ご都合主義」とは「言動や主張に統一性がなく、その時々の当人の御都合(=その場の状況や雰囲気)に流されて行動する様子のこと」です。二枚舌の「相手に合わせて言うことを変えるさま」と似た意味合いの言葉であると言えるでしょう。

ダブルスタンダード

「ダブルスタンダート」は「同じ事象の対処にあたって、相矛盾する二つの基準を使い分けること」示す言葉です。日本語では二重基準とも呼ばれます。これも二枚舌と同じ意味のある言葉であると言えます。

二枚舌とは嘘つきなのか

これまで二枚舌について、いくつかの例を実例を交えて見てきました。辞書で二枚舌の意味を調べても「矛盾したことを言うこと」や「嘘をつくこと」といった意味であると出てきます。

では、二枚舌とは嘘つきのことを言うのでしょうか。

「嘘つき」の意味

嘘つきを辞書で調べると、「嘘をつく人のこと」と出てきます。それでは、嘘とは何かさらに調べると、「事実でないことを言って、人を騙すことや事実ではない物事」のことを指す言葉であることが分かります。

つまり「事実でないことを言って、人を騙す」なら、その人は嘘つきだと言うことです。

「嘘つき」と「二枚舌」

では、二枚舌は「嘘つき」と言えるのでしょうか。二枚舌は「1人の人が矛盾する両立し得ない複数のことを、2人以上の人にそれぞれ提示して、さもそれが実現できるかのように言う」様のことです。

もちろんこの時、言い手は事柄を伝えている相手を騙すつもりで言っているので、二枚舌は「嘘つき」と同義と言えるでしょう。 どちらの言葉も「人を騙す気があり、悪意がある」時に使う言葉であると言えます。しかし、イギリスの例のように気づいたらそうなっていた、ということも「二枚舌」と言いあらわせるので、「嘘つき」よりも「二枚舌」の方がニュアンスとして「悪意が弱いもの」と言えるでしょう。

やっぱり舌は一枚が良い!

二枚舌外交の方法・二枚舌を使うことのメリット・デメリット

二枚舌についてできるだけわかりやすい例を使って説明してきました。メリットもありますが瞬間的なものであることが、イギリスの例などから見てもわかります。

「人を騙す」ことは「人を傷つけること」です。できれば、どんな時も素直な自分で入れるようにしましょう。
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