【場所別】座敷わらしに会える旅館・口コミ・火事のその後
岩手県 緑風荘
日本で一番有名な座敷わらしに会える旅館と言えば岩手県二戸市にある「緑風荘」です。緑風荘に現れる座敷わらしは一般的な言い伝えの座敷わらしとは異なり、オーナーのご先祖様で早くに亡くなった「亀麿」と言う名の子供が家の守り神になったものとされています。緑風荘の「槐(えんじゅ)の間」にたびたび現れると話題になり目撃談も後を絶たず、その部屋の予約は3年先まで一杯になっていたほどでした。
多くの著名人も緑風荘を訪れ、その際に座敷わらしを目撃したと言う話もあります。泊まった方々が有名になり成功を収めたのも、座敷わらしに気に入られ幸運を味方に付けていたからかもしれません。 2009年に火事に遭い、全焼してしまったことでメディアや雑誌などに大きく取り上げられました。関東の座敷わらしに会える旅館
関東地方にも座敷わらしが住んでいると言われる宿があります。群馬県みなかみ市にある「生寿苑」です。こちらの座敷わらし、他のところとは少し違い金運を上げてくれるだけではなくお願い事も聞いてくれるそうなのです。生寿苑に宿泊し、「宝くじが当たりますように」とお願いしたところ本当に当たったと言う口コミもあります。
2400坪の広大な敷地の中にある、13室しかないこぢんまりとした、窓から見える緑が美しい素敵な旅館です。こんな綺麗なところにのんびりと宿泊し、その上金運も上がるなんてこの上ない贅沢です。関西の座敷わらしに会える旅館
関西地方在住の方には残念な情報ですが、関西で座敷わらしに会えると言う噂のある旅館は見当たりません。しかし、関西から車ですぐに出かける事のできる四国にはあります。愛媛県宇和島市にある「木屋旅館」が座敷わらしに会えると密かにささやかれ続けている旅館です。
もともとは明治44年に創業された由緒ある旅館で、あの司馬遼太郎も常宿にしていたほど雰囲気のある建物でした。その外観を残したまま中をリノベーションし今の形に作りかえられた宿です。一日一組限定で、その建物自体を楽しむと言うコンセプトで営業されています。木造二階建ての旅館のどこかで座敷わらしに会えるかもしれません。座敷わらしに会える旅館のその後
2009年、火事で全焼してしまった「座敷わらしの宿 緑風荘」は現在どうなっているのでしょうか。当時大きく報道されたので、記憶にある方もいらっしゃるでしょう。事件の経緯と緑風荘の現在を詳しく見ていきましょう。
火事に見舞われた緑風荘
2009年10月、火事に見舞われた緑風荘。出火場所はボイラー室からとされ、宿泊客と従業員は全員無事でしたが座敷わらしになっているとされる守り神の「亀麿」を祭っている「亀麿神社」以外の母屋と新館が全焼してしまいました。
その火事の際も宿泊客の中には「逃げろ!」と言う声を聞いた人や、亀麿神社の中に子供が走っていくのを目撃したと言う人もいます。大きな火事でしたが焼失したのは緑風荘のみで、不思議な事に近隣には広がりませんでした。火事のおかげで助かった
緑風荘の火災直後は「座敷わらしがいるはずなのに火事に遭うなんて」や「もう座敷わらしには会えないのか」なかには「座敷わらしがいなくなったから火事になった」などの声が全国からあがりました。
しかし緑風荘オーナーの五日市さんはインタビューでこの火事で緑風荘は助かったと話しています。 当時の緑風荘は建物が古く土台が痛んでおり、改修しなければならない状態でした。しかし予約が埋まっていたため改修計画は後回しになっていたのだそうです。従業員の皆さんも休み無く働く日々が続き疲労困憊していた、そんな状況下で火事が起こり、死傷者を一人も出さず緑風荘だけが燃えたことで守られたとさえ思うと話しています。 また、この火事はあの東日本大震災の1年半前に起こっていますが、改修せずに営業を続けていれば緑風荘はあの地震には耐えられず倒壊していただろう、事前に防げたのは座敷わらしのおかげかもと話します。