体温計を使った基礎体温の測り方
妊娠
妊活をしている方で、妊娠の可能性を知るために基礎体温を測っている方も多いでしょう。妊活をする上で、基礎体温は妊娠のための大切な目安になります。ここでは、妊娠における基礎体温について、仕組みと基礎体温の測り方などを紹介します。
基礎体温とは？
基礎体温とは、朝目覚めた時の体が一番安静な状態の基礎代謝だけが反映された体温のことををいい、人が活動する上で必要最低限の体温になります。
女性の基礎体温は、生理周期によって変化し、約1ヵ月の周期の中で体温が低い状態の低温期と、低温期から0.3～0.5度高くなる状態の高温期に分かれます。ホルモンバランスがきちんと整っている状態だと、この低温期と高温期にはっきりと分かれます。低温期とは
低温期とは、生理開始から次の排卵日までのことをいい、体温が低い状態が続くのが特徴です。低温期には、終わりの頃になるとさらに体温が下がる日があり、この体温が急に下がる日が排卵日になります。
高温期とは
高温期とは、排卵日から次の生理までの期間にあり、排卵によって黄体ホルモンが増える時期に体温が上昇します。
妊娠したときの基礎体温の状態
妊娠した時の基礎体温の状態は、大きな特徴として高温期が17日以上続くことと、普段の基礎体温よりも0.5度〜1.0度程高くなります。
妊娠が成立しなかった場合は、女性ホルモンのプロゲステロンが減少し、低温期に入り生理を起こしますが、プロゲステロンの分泌量が減らず、しばらく高温期が続くと受精卵が着床し発育を始めます。このプロゲステロンは、黄体ホルモンを指し、受精卵が着床しやすいように子宮の内側を柔らかくし、体温を上げる働きがあります。 個人差や体調によって変化はありますが、妊娠の可能性を知るには、高温期が長く続いているかどうかを見るのもポイントになります。基礎体温の測り方
基礎体温は、ちょっとした動きでもすぐに変化してしまうので、測り方には注意が必要です。基礎体温の測り方は、朝起きたらすぐに測るようにしましょう。基礎体温は、低温期と高温期で0.3～0.5度の違いしかないため、小数点第1位までしか表示できない通常の体温計では、正確に記録することができないため、小数点第2位まで測ることができる体温計を用意します。
測り方は、毎朝起きたらすぐに体温計を、舌の裏側にある筋の根本に当てて口をしっかり閉じます。この時、横になったままの状態で測るようにしましょう。動いたりあくびをするだけでも、体温は上がってしまうので、安静な状態で測るようにします。 前日に飲酒をしたり、睡眠不足の状態だと正しい基礎体温が測れないので、体調管理には注意しましょう。基礎体温が下がるとき
胎盤が完成したとき
妊娠するとプロゲステロンが増加し、胎盤が作られていきますが、胎盤が完成するとプロゲステロンが胎盤から分泌されるようになるため、基礎体温が下がります。早い人だと、妊娠12～15週、遅くても20週もくらいから基礎体温が低下していきます。
流産の可能性
妊娠が成立すると12週ごろから胎盤が完成し、基礎体温が下がりますが、12週より前の高温期に体温が下がってしまうと、流産の可能性があります。そのような場合は、すぐに婦人科を検診するようにしましょう。
測り方がうまくいかなかったとき
基礎体温は、その日の体調によっても変化したりもします。測り方が違ってしまうと、体温も変わってしまうので、毎朝同じ時間に、寝起きの状態から寝たままで測るようにしましょう。うまく測れなかった時には測り直すこともできますが、ちょっとした動きや、口を開いていた時間が長かっただけでも基礎体温は変化するので、測り方には注意が必要です。
基礎体温でわかること
次の生理の予測ができる
高温期の日数は、ほぼ一定で14日間続きます。そのため、排卵後は次の生理が始まる時期を予測することができます。例えば、高温期に入って7日目だったとしたら、後一週間ほどで生理がくると予測することができます。
体調の変化を知ることができる
生理後の高温期は、1ヵ月の中で最も体調が良くなる時期で、気分が明るく、肌の調子も良くなります。一方、生理前の低温期は、肌荒れやむくみなどが起こりやすく、イライラしやすいなど、心身が不安定になりやすい時期といわれています。高温期、低温期に合わせて予定を組むことで、体調の変化に対応しやすくなります。
更年期症状
基礎体温は生理や妊娠だけでなく、更年期症状の早期発見をすることもできます。更年期が近づくと、低体温の期間がだんだん短くなり、月経が頻繁に起こったり、高温期の期間が短くなる場合やなくなってしまう場合もあります。逆に、更年期に入ると低温期が続くようになります。
方法別体温計の測り方
