ネイティブアメリカンとは
ネイティブアメリカンとは、17世紀のヨーロッパ人の入植以前からアメリカ大陸に暮らしていた先住民の総称です。
ネイティブアメリカンは非常に多くの部族に別れており、現在では連邦政府が承認している部族は500を超えています。部族の他にもアメリカ大陸を10のエリアに文化圏を分けることができます。広大な大陸では生活圏が違うことにより、多様な先住民族の暮らしが形成されました。呼称について
ネイティブアメリカンと聞いて、ネイティブインディアンではないのか? と違和感を覚える人も多くいらっしゃるでしょうが、実はアメリカ先住民をインディアンと呼んでいたのはヨーロッパ人による間違いが原因でした。
インディアンとは、コロンブスがアメリカ大陸をインドと間違えたことに起因する呼称です。現在はアメリカ大陸に暮らしていた先住民を、ネイティブアメリカンと呼ぶように普及されています。ネイティブアメリカン5つの特徴
ネイティブアメリカンには大きく分けて5つの特徴を見ることができます。外見、言語、人種、文化形態、社会様式に分けてネイティブアメリカンについて解説していきます。北米大陸に生まれ、北米大陸と共に歩んできたネイティブアメリカンがどのような人々なのかぜひ知ってください。
同じアメリカ人でも異なる
前述のとおり、ネイティブアメリカンは多数の部族にわかれ、なおかつ広大な北米大陸に広く生活圏をまたいでいます。彼らの暮らしぶりは独特で、同じアメリカ人として生活してる人々とも容姿や生活スタイルがまったく異なります。
特徴1:外見
ネイティブアメリカンと言われて思い出すのが堀の深い精悍な顔立ちと鷲鼻ですが、この特徴はチェロキー族の特徴です。
広大な北米大陸に広がるネイティブアメリカンは、顔の特徴も環境によって変化し千差万別であり、典型的な容貌がありません。一つ明確に言えることは、遺伝子的に顔の特徴が白人とも黒人とも異なる、という点です。特徴2:言語
ネイティブアメリカン特有の言語を、アメリカ先住民諸言語と言います。代表的なネイティブアメリカンの言語としてはナバホ語、マヤ語、ナワトル語、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語などがあり、過去には先住民諸語の言語数は1500とされていました。
現在では英語を話すネイティブアメリカンも増え、ネイティブアメリカン独自の言語は失われつつあり、現存しているネイティブアメリカン独自の言語は100前後です。特徴3:人種
ネイティブアメリカンは、人種としてはモンゴロイドであると言われています。地域によって人種の系統が異なり、頭髪は黒、皮膚は黄褐色か赤褐色が北米地域のネイティブアメリカンに多く見られ、南米地域のネイティブアメリカンにはメキシコ系の人種が多いとされています。
DNAの中にはアイヌ民族と同じDNAが混ざっているという研究結果もあり、ネイティブアメリカンには日本人と顔が似ている系統の部族も存在します。特徴4:文化形態
ネイティブアメリカンの文化形態は部族によって異なります。平原に住んでいる部族は主に狩猟を糧とし、川辺や森林に住む部族は半農半猟の文化を営んできました。
ネイティブアメリカンの文化で共通しているのは自然と共に暮らし、自然の恩恵に感謝して生きるという欧州にはなかった先住民独自の生き方です。