過労って倒れるの?
過労とは「過重労働」、つまり「働き過ぎ」の状態です。そして、過労が限界を超えると倒れる恐れがあります。過労を引き起こす労働形態は次のように挙げられています。
1、週60時間以上の就労 2、月50時間以上の残業 3、月間の所定休日の半分以上の出勤
どれかひとつでも数カ月以上にわたり続いていれば要注意です。多くの企業が、見直しをして改善しているようにも見えますが、まだまだ改善されていない企業も多くあります。過労は大きく分けて2つの要因で発症します。①精神的要因 精神的なストレスが引き金となり、自律神経が乱れ心や身体に不調が現れます。これが続くと心が追い詰められてしまい、自殺に追い込まれてしまったり、突然倒れる恐れがあります。 ②肉体的要因 長時間労働や仕事の過重負担、深夜や徹夜の残業、接待続きの過剰飲酒が引き金となり身体を壊し動けなくなってしまったり、心臓麻痺などで倒れる恐れがあります。
過労で倒れる原因って?
精神的要因と肉体的要因の多くは、睡眠不足とストレスが大きく関わっています。次は睡眠不足とストレスがなぜ悪いかについて詳しく説明していきます。
睡眠不足
睡眠不足とは言葉のとおり、寝ていない状態のことを指します。あなたは学生の頃、よく寝不足で倒れる人を見ませんでしたか。
人間は寝ている間に体の浄化や修復、回復を行っています。だから、睡眠時間が十分でないと、体には老廃物や疲労が蓄積し、ある日突然、日常生活で倒れる原因となります。身体の老廃物を運ぶのにリンパが働いています。毛細血管と同じように体の隅々まで張り巡らされたリンパが、日常の活動で出た老廃物を集めて排出させます。 しかし、脳にはリンパがありません。脳は老廃物を排出するのに別の方法があり、脳内を満たしている脳脊髄液(のうせきずいえき)と呼ばれる液体が老廃物を吸収し、血液中に排出しているんです。しかし、この脳脊髄液は寝ている間しか働きません。 脳は日中の活発に活動している間は老廃物の排除を後まわしにし、睡眠中にようやくその日に蓄積された老廃物を排出し始めます。脳の老廃物としては、脳で常に作りだされているタンパク質のアミロイドβが有名です。このアミロイドβは脳に蓄積するとアルツハイマーなどの恐ろしい病気の引き金になると言われています。 睡眠不足はアルツハイマーになるリスクが高まります。アミロイドβと呼ばれるタンパク質が、脳内で蓄積することでアルツハイマー型認知症になると考えられています。ストレス
ストレスと聞くとすべて悪いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。ですが、実際はストレスとは外部刺激による「心や体の状態」のことを言います。例えば、苦手な上司に嫌味を言われたとします。この場合は、
ストレスの原因→苦手な上司が私に言った嫌味 ストレス→自分が感じたイヤな思い、腹立たしさ、などの気持ち
ということになります。ですが、ストレスとは悪いものだけではありません。例えば、明日は好きな人と初めてのデートがあるとします。