シャンプーが泡立つ仕組み・泡立たない原因|皮脂汚れ・対処法

ヘアケア

シャンプーが泡立つ仕組みとは?

シャンプーが泡立つ仕組み・泡立たない原因|皮脂汚れ・対処法

大切なのはシャンプーと水分と空気

シャンプーの泡は、水の層と空気の層によってできており、この二つの層を界面活性剤、つまり石鹸が結びつけることによって、泡立ちが発生します。水と空気だけでは泡が立ってもすぐに分離してしまうため、石鹸が膜を形成して分離を防ぐ役割を担っています。

また、シャンプーと空気だけでは、層が一つしかないために界面が存在せず、泡立ちません。

シャンプーが泡立たない原因とは?

皮脂汚れが多い?

皮脂汚れが多いと水分と石鹸の混ざりが悪くなり、結び付きが弱くなるため、泡立たない原因となります。さらに、ヘアワックスやスプレーを使用している場合も、泡立たないことが多く、一度の洗浄ではなかなか落ちない場合があります。

シャンプーの量が少ない?

シャンプーの量が少ないと、水分と空気の層を結びつける力が足りずに、泡立たないことが多くなります。シャンプーの適量は頭全体にまんべんなく行き渡る程度、これより少ないと泡立たない結果につながり、逆に多いと頭皮の乾燥や抜け毛に繋がってしまうので、シャンプーの使用量はしっかりと見極めましょう。

水分の量が少ない?

シャンプーと同じく、水分が少ない場合も泡立たない結果となります。水分が多いとシャンプーが薄まってしまい、泡立たないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、シャンプーの役割は水分と空気を結びつけることなので、その元になる水分が足りないと仕事になりません。

さっと、お湯で流しただけでは、髪に充分な量の水分が行き渡っていない可能性があるので、頭皮をマッサージするようにして丁寧に水分を与えましょう。

シャンプー自体の特徴?

シャンプーには、アミノ酸系、石けん系、高級アルコール系と、主に3種類の界面活性剤があります。これらはそれぞれ性質や特徴が異なります。

アミノ酸系って?

アミノ酸系のシャンプーは最も肌への刺激が少ないと言われ、ダメージを受けた髪やデリケートな肌質の方に向いています。カラーやパーマとの相性が良いため、弱酸性のシャンプーにも使われることが多く、カラーやパーマをした後のアルカリ性に寄った髪を弱酸性に戻し、傷みを防ぎます。

また、アミノ酸は体の組織を作る元となる成分でつくられているということで、この界面活性を採用しているシャンプーは安心感を与え、人気が高いです。ただし、石鹸系や高級アルコール系と比べると泡立ちの面で劣る場合があります。

石鹸系って?

石鹸系のシャンプーは、種類が豊富で古くから愛用されている面活性剤です。天然の油脂に含まれている脂肪酸、ステアリン酸、オレイン酸などをアルカリと反応させる製法で生産されています。天然や自然といったキーワードを好む方から親しまれる傾向があります。

高級アルコール系って?

高級アルコールとは炭素原子の呼び名です。低級は炭素数が少ないものを、高級は炭素数が多いものを指します。

主にラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naという成分含まれるのが高級アルコール系にあたります。ラウリル硫酸Naはたいへん小さな分子で、頭皮に浸透しやすく、刺激になります。そのため、加工によって分子を大きくすることで、浸透力を弱めたのがラウレス硫酸Naです。ラウリル硫酸Naは年々、その数を減らしています。

お湯の温度が低い?

市販されているシャンプー剤の多くは、38℃前後のお湯で泡立つようにつくられており、お湯の温度がそれより低いと皮脂や髪の毛のについている脂分や汚れが浮き上がりにくくなってしまいます。その結果としてシャンプーと水分が混ざりにくくなり、泡立たない結果につながります。

反対に、お湯の温度が高すぎると、頭皮へダメージを与えて、炎症を起こすことがあります。適温のお湯を使ったシャンプーは、泡立ちがよく、汚れを確実に落として適量の皮脂を洗浄します。
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