有給休暇の理由の例・労働基準法の規程・退職する場合｜違法

せっかく労働者の権利として認められている有給休暇です。いつでも仕事に前向きに取り組むためにも、休暇を利用してリフレッシュできるように、普段から自分に与えられている休暇の日数を確認しておきましょう。

有給休暇を取って休むのは行使できる権利ではありますが、休んでいる間、職場や同僚に負担をかけることになるのですから、休みに入る前と休み明けに出勤した時には同僚や上司に挨拶することを忘れないようにしましょう。普段からコミュニケーションを取っておくと、退職前に長期に休むことになっても、多少気が引けても言い出しにくい雰囲気にはならないはずです。

退職の意思を固め、退職することになったら、退職前に残っている有給休暇を使い切る（消化する）意思があることを上司や会社に伝えましょう。有給休暇は権利ですので会社は拒否できません。長期休暇の理由を聞かれたら「退職に伴う有給消化のため」で十分とおります。

そのうえで、業務の引継ぎやデスクまわりの整理、退職前の書類手続きなどのスケジュールを十分話し合い、最終出社日と退職日がきまったら、休みの日程や期間といった具体的なことを相談するのが望ましいです。

退職に向けてのスケジュールが確定したら、休みに入る前に業務の引継ぎや自分のデスクまわりの整理などを済ませてしまいましょう。

特に業務の引継ぎは抜かりなく、営業職は取引先への退職の挨拶と後任の紹介はきちんと済ませてから休みに入りましょう。 また、休暇中のにトラブルが発生した時のために、後任担当者には自分の連絡先を知らせておくなどの配慮も必要です。

「有給休暇の買取」という言葉を聞いたことがる人もいるでしょう。企業が従業員の有給休暇を買い取るとはどういう事でしょうか。

有給休暇を取ろうという従業員に対して、会社が有給休暇分給料上乗せするから、休まないで働いてくださいという事ですから、実は違法行為です。 しかし、これは在職中の有給休暇について行っては違法になりますが、有給休暇が残ったまま退職すると未使用分の休暇は消滅するので、消滅分の休暇を買い上げるという事については法の規制外になります。 退職する従業員を、引継ぎや後任がすぐに見つからないという理由で引き留めるときに、退職までに消化できなかった有給休暇を買い取る企業もあります。ですが、これは会社にとっても退職する社員にとっても緊急避難的な方法ですので、退職する社員が自ら提案することはお勧めできません。

いかがでしたか。今回は、有給休暇の理由について考えてみました。有給休暇に理由を届け出る義務はなく、休みをとりたいときに休める権利であること、また、会社が有給休暇の理由を知りたがる事情もご理解できたことでしょう。

休みを取るために理由を作るのではなく、普段から会社や同僚たちとコミュニケーションを円滑に取り合うことで、有給休暇を取って休むことに罪悪感を持つことがなくなります。 権利は権利として行使するのは当然ですが、社会人として企業人としての気配りやマナーを心がけて、休暇を取るようにしましょう。