マニュアル
マニュアル車(MT車)の場合はどうでしょうか。スーパーカブなどのマニュアル車では、後輪ブレーキが左ハンドルではなく、右足(ステップの前)についていることがあります。その場合は中型や大型のバイクと同様に右手と右足でブレーキ操作をします。
原付の種類によってはギアチェンジ(クラッチ操作)を行う必要があります。スーパーカブなどではエンストの心配はありませんが、マグナ50などのMT車は中型や大型のMTバイクと同じ操作が必要なため、停車中はニュートラルにするかクラッチを握っていないとエンストを起こします。 停車中はニュートラルに(坂道などでは1速にしてクラッチを握っておく)、発車時は1速に、速度を上げて2速、3速とギアを切り替えます。乗り方は慣れるまで大変ですが、慣れると運転が楽しくなります。原付の乗り方の基本とコツ
ここからは原付の乗り方の基本とコツについて紹介していきます。
遠くを見よう
自動車やバイク、自転車など他の乗り物の乗り方にも当てはまりますが、目線を上げてなるべく遠くを見るようにします。そうすることで、広い視野で前方を確認することができ、前方の危険を回避することができます。
足
足はスクーターなどの場合はステップに両足を置くだけです。MTの場合は左右足元のステップに足を置きます。ブレーキやギア操作をしやすいように両方に足が届くように足を置くとよいでしょう。
また、膝はボディを挟む感覚(内股)で乗るとよいでしょう。原付のボディと膝を密着させることでバランスがとりやすくなります。逆にガニマタで乗るとボディが不安定になるので、あまりおすすめできません。アクセル
発進時にいきなり力をいれてアクセルを回すのは危険です。急発進してしまい事故やケガの原因となります。徐々にゆっくりと回していき、車体が動きだすのを感じながら走行しましょう。慣れない内は、少しずつ加速するようにしましょう。
右折
二段階右折の標識が出ている道路や三車線以上の道路では二段階右折が必要になります。直接右折をするのは違反です。直接右折が可能な道路の場合は、あらかじめ走行中に道路の右に寄っておきます。対向車線に車と十分な間隔があるかを確認してから右折するようにしましょう。
右折時に対向車線の車と衝突するのは多い事故です。車のスピードに原付のアクセルの加速がついていけずに衝突してしまいます。こうした乗り方は避けましょう。また、対向車だけでなく、対向車に隠れてバイクが走行している場合もありますし、右折時に横断歩道に歩行者が歩いている場合もあります。 交差点は事故が発生しやすいので、交差点の状況に応じてできる限り安全な速度と方法で通行しましょう。慣れない内は無理なタイミングでスタートせず、十分に安全を確認してから右折しましょう。2スト
2ストとは2ストロークエンジンのことです。エンジンの内部では、ピストンが動いており、ガソリンと空気を爆発させることで動力が発生しますが、ピストンが2工程で動くものを2ストローク(2スト)エンジン、4工程で動くものを4ストローク(4スト)エンジンと呼びます。
2ストと4ストでバイクの乗り方に違いがありませんが、2ストの方がパワーがあり、発進させた時に加速しやすい反面4ストよりも燃費が悪いと言われています。また、エンジンの構造上エンジンオイルの交換(補充)が4ストよりも頻繁にしなければならないのも2ストの特徴です。 2ストのバイクは今も人気がありますが、現在2ストの原付自体が少なくなっているため、あまり乗る機会がないかも知れませんが、乗る機会があれば、そうした特徴があることを覚えておくとよいでしょう。ウィンカー
ウインカーは右折時、左折時はもちろん、車線を変更する時にも出しましょう。ウインカーを出してミラーを確認、目視で確認して、素早く車線を変えます。
雨天時
雨天時は乗り方に注意が必要です。晴れの日よりもブレーキが効きにくくなり、停止するのに距離がかかります。また滑りやすくなるので、無理にスピードを出さないようにしましょう。またカーブ時にマンホールの上を通過してスリップするということもありますので、より慎重な乗り方を心がけましょう。
原付の乗り方で困ったら?
初めて原付に乗る初心者の方、しばらく乗ってなくて自信がないなど、原付の乗り方やその他困った時のための対処法を紹介します。
乗り方を忘れた
初めて原付に乗る初心者の方、しばらく乗ってないなど、原付の乗り方を忘れた、自信がない という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご家族や、お友達、知人に二輪に乗っている方がいらっしゃれば、その方に乗り方を聞くのが一番ですが、誰も乗ってないという場合は購入した店舗や近くの教習所などで乗り方を聞いてみるのもいいでしょう。店舗や教習所によっては乗り方を指導してくれることもあります。 また、各地域の警察や交通安全協会などが主催する二輪車(原付を含む)の安全運転講習もあります。熟練の指導者に教えてもらえるのでそうした講習を利用するのも乗り方をマスターするのにおすすめです。