ロイの看護理論のわかりやすい要約・解説|刺激/健康/看護観

仕事ノウハウ

人間はこのロイの介護理論の4つのシステムにより内的・外的刺激(インプット)に対して行動(アウトプット)を起こし適応していきます。

ここでは先ほど説明したロイの看護理論の4つの適応様式についてさらに詳しくお話ししていきます。

生理的ニードの適応様式

身体の基本的な作用に基づくもので「酸素」「栄養」「運動と急速」「感覚」「体液と電解質」「内分泌」「排泄」などがあげられます。つまり生命維持のニーズと言えるでしょう。

自己概念の適応様式

身体的自己と人格自己の2つがあり個人の身体に対する受け止め方や自己の信念、感情の表現のことを言います。簡単に説明すると自分についての感情や考え方のことです。

役割機能の適応様式

個人の社会的立場やそれに基づく役割のことを言います。

相互依存の適応様式

愛や尊敬、価値など他社との関わりを指しそれらを与えたり受け取ったりする意思や能力などが含まれます。

ロイの看護理論の事例にはどんなものがあるの?

ロイの看護理論について少し学んだところで次に事例を紹介しながら具体的にどういうものかを学んでいきましょう。

事例1

事故で下半身麻痺の状態となり、一生車椅子の生活を送らざるをえなくなったスポーツ選手がいました。事故直後は生命の危機にさらされ、生理的ニードの充足さえ危険な状態でしたが訓練により車椅子での移動が可能となり日常生活もほとんどできるようになりました。

そしてスポーツ選手として活躍ができなくなった自分を受け入れ(自己概念)苦しみを体験しながらも、コンピュータ関係の仕事を得て新しい職場にも慣れてきました(役割機能)。初めの頃は、心配する家族や友人の助けを拒んでいましたが今では素直にその気持ちを受け入れ、必要に応じて積極的に援助を求めることができるようになりました(相互依存)。

事例2

夫と二人暮らしの72歳の女性がいました。屋外で転倒し受傷、右大腿部骨折の診断を受け観血的整復固定術で入院となりました。現在は牽引療法により患肢の安静を保持しています。痛くて身体を動かすのが痛い(生理的ニード)ことや元のように歩けるか心配(自己概念)と訴えています。

また、家のことが心配(役割機能)とも言っています。最初は夫と二人暮らしのため疾患や役割の変化に伴う夫からの信頼関係が崩れてしまうのではないかと落ち込んでいました(相互依存)が現在では夫を頼りつつ元のように戻れるように努力しています。

ロイの看護理論を参考にしてみよう!

ロイの看護理論のわかりやすい要約・解説|刺激/健康/看護観
タイトルとURLをコピーしました