インスピロン徹底解説
呼吸器病棟以外でも、呼吸機能にトラブルのある患者さんが入院している場合が多いでしょう。呼吸機能にトラブルがある場合、医師の指示によって酸素投与が行われます。通常のカヌラやマスクを用いた酸素投与が一般的ですが、時にインスピロンでの酸素投与の指示が出ることもあるでしょう。
しかし、インスピロンを使用したことのない看護師もいますし、使い方がよくわからないという方も多いです。また、使い方はなんとなく知っていても、仕組みまで理解できていない場合もあるでしょう。 インスピロンについて、使い方や必要物品などを紹介します。インスピロンを利用している患者さんを看護している方や、今後のために学びたいと考えている方は参考にしてください。酸素療法で使用するマスクの種類
酸素療法を行う際、患者に酸素を投与するためにマスクを使用します。マスクにはいくつかの種類がありますので、それぞれの特徴や使い方を見ていきましょう。
カニューラ
酸素投与が必要となった際、最初に選択されることが多いです。マスクとは異なり酸素吸入時に会話や食事ができ、圧迫感が少ないという特徴があります。しかし、低流量システムに分類されるため、酸素を多く投与しても効果が得られず、鼻腔を乾燥させるだけであるため、5ℓ/分以下までの使用が望ましいです。
簡易酸素マスク
カニューレと同様、定流量システムに分類されます。しかし、少ない酸素量であればマスク内に呼気が充満してしまうため、5ℓ/分以上の使用が望ましいです。
リザーバーマスク
リザーバーマスクは、簡易酸素マスクに酸素マスクがついているもので、簡易酸素マスクよりも高濃度の酸素を投与したいときに使用されます。しかし、5ℓ/分以下の酸素であればマスク内に二酸化炭素がたまり効果的な酸素投与ができません。そのため、6ℓ/以上の酸素投与の際に用いられます。
ベンチュリマスク
ベンチュリマスクは、酸素と空気を混ぜることで30ℓ/以上の酸素投与量を作ることができます。通常よりも高濃度で安定した酸素を投与することができ、正確な酸素濃度管理を行うことも可能です。仕組みに関しては、後程詳しく解説します。