せん妄の看護の方法やケア・観察項目・看護計画の立て方

仕事ノウハウ

睡眠状態

先ほども紹介しましたが、せん妄は夜間眠れない状態となっているときに生じることが多いです。そのため、夜間の睡眠状況や日中の睡眠状況、睡眠薬の使用状況なども確認しましょう。

夜間眠れていない場合、日中に慶民傾向となることが多いです。しかし、日中に寝てしまうと昼夜逆転となるため、せん妄状態の改善が難しくなります。午前中は寝ていても、午後からは刺激を与えて起こすようにし、夜間にゆっくりと休めるようにしましょう。

環境

危険行動を回避するために、環境に関しても観察を行う必要があります。日中は過ごしやすく、夜間は休みやすい明るさや音などを工夫しましょう。

また、危険を誘発すると考えられるものは除去する必要があります。現在使用していないものや夜間は使用しないものは片づけるようにしましょう。また、医療機器や点滴台、処置を行うときに利用する物品は、患者さんの目に届か場所へ移動させることも大切です。

せん妄患者の看護計画の立て方

せん妄の看護の方法やケア・観察項目・看護計画の立て方

せん妄患者の看護を行う際、看護計画を立てる必要があります。多くの病院では、看護計画は疾患別にもともとたてられている計画を利用しているでしょう。せん妄患者に対する看護計画も、すでに用意されていることが多いです。

しかし、できればせん妄患者の看護計画は、もともとたてられているものを利用するのではなく、自分で看護計画を立てるようにしましょう。せん妄患者は全員が同じ原因で同じ症状が得るわけではありません。患者さん一人一人、原因も症状も異なります。 個別性に応じた看護計画を立案するためにも、自分で看護計画を立てるように心がけましょう。

せん妄患者の看護目標

せん妄の看護の方法やケア・観察項目・看護計画の立て方

せん妄患者さんは先ほども紹介したように、原因も症状も一人一人違います。そのため、看護計画上の看護目標も、一人一人異なる看護目標が必要です。

例えば、危険行動により店頭転倒のリスクの高い患者さんの場合、看護目標は「転倒せずに安全に過ごすことができる」という看護目標がいいでしょう。また、現在はせん妄状態でないものの、手術などによってせん妄を起こすリスクのある患者さんに対しては、「せん妄を予防することができる」というものをたてるといいです。

せん妄患者の看護に関する文献の紹介

せん妄の看護の方法やケア・観察項目・看護計画の立て方

せん妄患者の看護を行うためには、事前にある程度勉強しておく必要があります。せん妄患者の看護を理解するためにぴったりの文献を紹介するので、一度目を通してみましょう。

文献1

〈整形外科病棟の高齢患者における術後せん妄発症要因の検討〉 整形外科病棟では、骨折などによって手術を必要とする高齢患者さんが多くいます。ほかの病棟よりも緊急手術が必要となる患者さん整形外科特有のせん妄の原因などについてかかれているため、整形外科病棟で勤務をしている方は確認してみましょう。

文献2

〈高齢者術後せん妄に対する予防法・治療法の標準化に関する研究〉 術後せん妄の評価スコアであるNEECHAMの有効性と、術後せん妄の予防について書かれている文献です。術後せん妄が及ぼす影響についても書かれています。

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