川崎病の看護過程・観察項目|症状/食事/計画/アセスメント

仕事ノウハウ

川崎病の看護過程

川崎病の看護過程・観察項目|症状/食事/計画/アセスメント

アセスメント

川崎病の患者は、1歳前後が多いため自分の体調を言葉で説明することが困難です。そのため、看護師は家族としっかりとコミュニケーションをとり、患者の好きなキャラクターや、どのような事をして遊んでいるかなど日常生活の情報を聞き取ったり、体調の変化などの情報収集をすることが必要になります。

また、看護師は検査データなどからも患者の現在の状態を把握することが大切です。そのためには、看護師自身が検査データの意味などをしっかりと理解しておくことが必要です。

看護問題

川崎病は血管に炎症が起こる病気であるため、優先順位が高い内容は動脈瘤や心臓に関連した内容になります。また、全身状態を細かく観察をすることで患者の状態を把握し、優先順位をつけていくことが大切です。

計画

看護計画は、生命を脅かす可能性が高いものの支援から行うことが大切です。川崎病は心臓の炎症の疾患であるため、看護師は患者の全身状態を把握し、どのような事が優先順位が高いかなどを判断をすることが大切です。

また、付き添っている家族には患者に何か少しでも異変があれば、看護師やその他のスタッフにすぐに伝えるように指導することが大切になります。

急性期

急性期の看護計画として、患者は高熱の状態が続いているため、バイタルサインや熱型、水分出納量、栄養状態、さまざまな検査のデータ、合併症の症状の有無など基本的な事を看護師は観察をすることが大切です。さらに、付き添っている家族がどれぐらい食事や水分を摂取させているかなどを把握をし、十分に摂取できていない場合には少しずつ摂取するように指導をすることが大切です。

急性期にさまざまな治療も行うため、看護師はそれらの治療の目的や家族が不安が無いかなどを把握し、必要に応じて説明などを行うことで不安を軽減することができます。

看護国試の川崎病に関する問題例

川崎病の看護過程・観察項目|症状/食事/計画/アセスメント

川崎病人関連した問題は看護師国家試験に頻繁に出題されます。例えば、看護師が患者に対してどのような看護ケアを行うかや、看護師が家族に退院後の生活について気を付けることなどが問題として出題されています。看護学生は、看護師国家試験の過去問を解くときには、正解の解説はもちろん、間違った回答の場合はなぜ違うのかを解説でしっかり確認をすることが大切です。

また、看護実習の時に勉強した知識が看護師国家試験の時に役に立つため、看護実習での自己学習もしっかりと行うことで効率よく勉強をすすめることができます。

小児の川崎病の看護の仕方

川崎病の看護過程・観察項目|症状/食事/計画/アセスメント

回復期

合併症への対応

冠動脈瘤が原因で心筋梗塞が起きてしまい、突然死をしてしまうこともあります。心筋梗塞の発作は睡眠時など安静にしているときに起こることが多く、また、その他の症状としてはショックや嘔吐、胸痛などがあります。しかし、乳幼児にはこれらの特徴的な症状がない場合もあるため、看護師は心電図や心エコー検査の結果を把握し、さらに不整脈の有無を注意深く観察をすることが大切です。

手足の指先のケア

川崎病を発病し10~15日ぐらい経過すると、解熱しはじめその頃から手足の指先の皮が剥けはじめます。皮が剥けた部位から感染をする可能性もあるため清潔に保ち、手袋などで保護をするなどの工夫が必要です。

家族のケア

患者の親は、自分の子どもが病気になったことで大きなショックを受けていることがあります。初めて聞く病名であると、どのような病気か説明をされてもわからず、今後、子どもがどのようになっていくかなど、さまざまな不安を抱えてしまいます。看護師は、病気の経過や検査や治療などわかりやすく親に寄り添いながら説明をして、少しずつ疑問や不安を解消していくことが大切です。

退院後の看護

退院の目安

退院の目安は解熱し、さまざまな全身症状がなくなってきたら、看護師が退位後の説明をします。その時に、家庭環境や退院後の生活などの情報を踏まえて、看護師は説明をしていくことが大切です。

定期診察・検査がある

川崎病は退院後に定期的に、心電図や心エコーなどの検査と診察が行われます。これは、動脈瘤の有無に関係なく実施され、長期間にわたり経過観察を行っていきます。そのため、症状が無くても診察を自己中断することなく、定期検査と定期診察を受診することが大切です。

看護師は、家族に検査と診察の必要性をしっかりと説明をすることが大切です。
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