心臓の前負荷後負荷について分かりやすくしりたい!
心臓の役割ってなに?
心臓の機能や働きは一見複雑であり、理解が難しいと感じている人が多くいます。特に、心臓の機能を知る上で重要である、前負荷と後負荷についてなかなか理解できないという人がいます。今回は心臓の機能や疾患を、前負荷と後負荷という点からわかりやすく説明をします。
まず、心臓を知る上で一番最初に理解しておく必要がある内容として、心臓の最大の機能は血液を全身に送るポンプとしての役割ということです。心臓は血液をポンプとして全身に送り出す役割を持っています。 心臓のポンプ機能は心拍出量で評価することができ、心拍出量=心拍数×一回拍出量という計算式に当てはめて考えることができます。心拍数は脈拍のことであり、比較的理解しやすいため、次の項目では一回拍出量について説明をします。わかりやすい心臓の前負荷•後負荷
一回拍出量とは
一回拍出量とは心臓が一回のポンプ運動によって、心臓から拍出される血液の量のことを言い、影響するものとして心筋の基礎収縮力と前負荷、後負荷があります。次にそれぞれについて詳しく説明を行います。
基礎収縮力
基礎収縮力とは心筋が収縮することができる力を表します。心筋は弛緩期に伸展いる程収縮力が大きいとの研究結果が得られています。また、心筋は基礎収縮力が大きい程、心臓が一回で全身に送ることのできる血液量が多くなるといわれています。
基礎収縮能力を上げる場合はカテコラミンやCa2+やジギタリスなどの強心薬を使用します。また、アセチルコリンやβ遮断薬、Ca拮抗薬、抗不整脈薬、心筋の虚血や繊維化といった心筋障害の影響下では基礎収縮能力が低下する傾向にあります。前負荷
前負荷とは心臓が収縮する直前に心室にかかる負荷のことをいいます。
心室に流入する血液量が多いほど、前負荷は大きくなるため、心房に流入する血液量と心房の収縮力が前負荷に影響を与えます。 前負荷が増大することにより、一回拍出量が増えるということがStarlingの心臓の法則で証明されています。ただし、慢性的な前負荷の上昇は収縮能が次第に低下し、一回拍出量がの低下をまねき、心拡大をきたします。