慢性心不全における看護計画の立て方|目標/研究/観察事項

仕事ノウハウ

慢性心不全に必要な看護ケアとは?

慢性心不全における看護計画の立て方|目標/研究/観察事項

慢性心不全には、憎悪期と寛解期があります。それぞれについて詳しく解説いたします。

憎悪期

慢性心不全により起こる症状として、労作時呼吸困難、息切れ、尿量減少、四肢の浮腫、肝腫大といった症状が出現します。また、致死的不整脈を伴うことも多く、突然死に至ることがあります。

慢性心不全の急性憎悪期は、疾患の特定のために検査を必要とします。検査を行うにあたり心臓に負荷がかからないように、患者の介助を行います。 また、体液貯留を判断するために体重管理を必要とし、浮腫の有無を観察する必要があります。慢性心不全の患者の浮腫による体重変動は2〜3kg以内であると言われています。さらに、Spo2を測定し必要であれば酸素投与を開始する必要があるため、医師と相談しながらケアを進めるようにします。 慢性心不全の治療と並行して行われるのが、基礎疾患の治療です。慢性心不全の原因となる基礎疾患や治療によって必要な看護ケアを行います。

寛解期

慢性心不全は高齢者に多く、憎悪と寛解を繰り返し徐々に悪化していくため、予後の予測が難しいと言われています。慢性心不全はセルフケアが重要となる病気でもありますが、患者の中には病態管理を意識するあまり、生きがいや人生の楽しみを見失ってしまう人がいます。

慢性心不全の看護ケアは、患者が病気をセルフケアできるような看護を行うだけでなく、患者が慢性心不全と共存しながら、その人らしさを維持できるようにクオリティオブライフを考えた看護介入の必要性があります。 患者のクオリティオブライフを維持するためには、医師やリハビリ士、薬剤師、栄養士、ケースワーカー、患者の家族、その他社会資源の提案が必要です。看護師は、チーム医療ができるように普段から患者や家族と信頼関係を築き、意向を聞いておきます。また、看護師としてチームをまとめる役割も担います。

慢性心不全における看護計画の立て方について

慢性心不全における看護計画の立て方|目標/研究/観察事項

慢性心不全の急性憎悪期は、全身管理や症状緩和に焦点を当てて、看護計画を立案することをおすすめします。

全身状態が改善され寛解状態になれば退院も可能となるため、服薬管理やセルフケアといった退院を視野に入れた看護計画を立案します。 特に慢性心不全の患者は生活に制限をしなければならなかったり、長期的なセルフケアが必要であるため、生活の質が低下してしまうことが考えられます。患者のニーズを聴取し、患者の意向に沿った看護計画を立案することが重要です。

慢性心不全における看護目標の決め方について

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