看護目標は基本的に患者と決めます。慢性心不全の憎悪期は倦怠感といった症状が伴うため、患者が目標を考えることは困難です。患者が目標を見いだせない場合は、患者の症状や全身状態を観察し、患者が会話が可能な状態であれば、患者のニーズなどを情報収集し、看護目標を決定します。
慢性心不全の症状が改善され寛解状態になれば、ほとんどの患者は目標を考えることができるくらいに回復します。看護師は患者の全身状態と理解力、セルフケア能力を把握しながら、患者が達成可能な目標を一緒に考えます。 慢性心不全は高齢者に多い疾患です。高齢者は短期記憶が低下し、中には認知症を抱えている患者もいます。患者との会話が難しい場合は家族にも強力してもらい、患者にあった看護目標を立案します。慢性心不全看護についての研究とは?
慢性心不全の看護研究には、慢性心不全憎悪予防や患者のセルフケアについての内容が多いです。特に患者のセルフケアについては多種多様であり、内服管理についてや高齢者のセルフケアという部分に焦点をあてた研究が多いです。
慢性心不全の認定看護師になるには?
認定看護師になるためには、看護師免許取得後現場にて5年以上の実務経験が必要です。5年間の実務経験のうち、3年以上は認定看護の専門分野での経験が必要です。
慢性心不全の認定看護師を目指すためには、心不全の多い病棟で3年以上働いた経験があり、心不全の憎悪期の看護を5例以上担当した実績がなければなりません。また、現在循環器の外来や訪問看護で働いていることが望ましいとされています。 受講資格がある人は、認定看護師の教育を受けることができる教育機関にて、6カ月間で一定のカリキュラムを受講しなければなりません。カリキュラム修了後に認定審査を受け、合格し登録を行うことによって、慢性心不全の認定看護師になることができます。 慢性心不全の認定看護師の資格を得てからも、5年ごとに認定看護師の免許更新を行う必要があり、看護実践や自己研鑽の実績を基に書類審査を受けなければなりません。慢性心不全のエキスパートを目指そう!
今回は、慢性心不全について紹介しました。慢性心不全は、患者の生活の質を著しく低下させる疾患であり、慢性心不全の治療と患者が生活の質を維持できるような関わりが必要です。
そのため、慢性心不全の看護はとてもやりがいがある分野だと言われています。慢性心不全という特定の分野を極めて、患者に寄り添った看護ができる看護師を目指してみてはいかがでしょうか。