看護師が行う「洗髪」の目的・洗髪の準備や手順について

仕事ノウハウ

目的3:「皮膚障害の予防」

洗髪の目的として、皮膚障害の予防も大切です。洗髪を行わずに不潔な状態を放置していると、皮膚が乾燥したり、感染してしまう可能性があります。定期的に洗髪を行うことで、清潔を保持できるので、皮膚障害の予防になります。

また、洗髪をしながら頭皮などを確認することで、皮膚障害がすでに生じているかどうかを見ることも可能です。頭皮の状態や患者さんが痒みを訴えていないかどうかを確認しておくようにしましょう。

目的4:「気分転換を図る」

洗髪には、気分転換を図る目的もあります。洗髪をせずに汚れや皮脂を放置しておくと、悪臭の原因となります。頭皮の悪臭は、本人だけでなくお見舞いに来られる方にも不快感を与えます。洗髪を行って頭皮を清潔にすると、悪臭もなくなり外見が整えられるので、患者さんの気分転換を図ることができます。

患者さんの気分転換によって、入院生活のモチベーション向上にも繋がります。入院生活によって、気分が落ち込んでいる患者さんは多いですので、洗髪などで積極的に気分転換を図りましょう。

目的5:「認知機能の把握」

認知機能の把握も、洗髪の目的の1つです。 洗髪を行いながら患者さんに声かけを行い、反応を見ることで認知機能の把握をすることができます。入院生活を送っていると、他者と話す頻度が減るなどの刺激が少なくなることで、認知面が低下しやすくなります。洗髪などの介助時など、定期的に認知機能を把握しておくようにしましょう。

また、洗髪を行われている時に、無言で行われるよりも声かけをしてもらいながら洗髪を行われるほうが安心するという心理的効果も期待できます。

看護師が行う洗髪方法

看護師が行う「洗髪」の目的・洗髪の準備や手順について

看護師が行う洗髪方法には、いくつかの方法があります。洗髪台で洗う方法やベッドサイドで洗髪を行う方法、洗髪車を使って洗髪をする場合もあります。

基本的な洗髪の方法は大きく変わりありませんが、方法によって準備物品は異なるので、事前に確認しておきましょう。看護師が行う洗髪方法についてくわしくご紹介していきます。

洗髪の準備

洗髪の準備物品としては、タオルやシャンプー、お湯、ラバーシーツ、ドライヤー、ヘアブラシなどがあげられます。しかし、洗髪をする場所や方法、目的によって細かい物品は変わってくるので、患者さんに合わせて必要物品を用意するようにしましょう。

例えば、ベッド上で洗髪を行うのであれば、衣類やシーツを濡らさないようにしなければならないので、ケリーパッドやラバーシーツなどが必要です。ドライシャンプーを活用するという方法もあります。

洗髪の手順

洗髪の手順としては、まず患者さんの状態を確認して、洗髪の目的や方法を説明して了解を得るようにしましょう。患者さんの体調が優れない場合は、無理に洗髪をしないようにします。

服を着たまま洗髪を行う場合は、衣類が濡れないようにケープを首に巻いてから洗髪をはじめます。適切なお湯の温度を患者さんに確認しながら髪の毛や頭皮を洗っていき、痒い所や洗い残しは無いか、患者さんに確認しましょう。 洗髪が終わった後は、ドライヤーでしっかり乾燥させて、くしを使って髪の毛を整えます。衣類を整えることも忘れないようにしましょう。
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