学級崩壊の原因・立て直し方法・対策方法・担任の特徴|小学校

仕事の悩み
指導と称して八つ当たりする教師は、尊敬されません。それどころか「学級崩壊」という形で、生徒から反撃を食らいます。 生徒が反抗する理由は、教師の叱責に対して「不当さ」を感じているからです。したがって、その日の気分で叱ったり叱らなかったりを繰り返す教師や、むやみやたらに暴言を吐き、むしゃくしゃしたからといって生徒に八つ当たりをする教師は軽蔑され、蔑まれます。

暴言を吐く先生の心理

学級崩壊を恐れる先生たちは、生徒にナメられないようにするために「虚勢」を張る傾向があります。彼らは「強さを誇示しなければ、生徒に負けてしまう」と怯えています。気の弱いタイプほど「ナメられないようにするためには、生徒がまだ何もしていないうちから暴言を吐き、威圧感を出すことによって、自分の力の強さを生徒に思い知らしてやる必要がある」と思っている傾向にあります。

生徒からの攻撃を恐れる教師は、一方的に生徒を怒鳴りつけることによって「おまえら俺をナメるんじゃないぞ。」というメッセージを送ります。彼らは「自分が上で生徒が下という力関係をはっきりさせなければならない」と思い込んでいるため、だらしのない生徒を突き飛ばしたり、居眠りをしている生徒に向かってチョークを投げたりと、かなり「野蛮」な行動にでることもあります。

「暴言や体罰」は逆効果!

しかし、このような「野蛮な方法」はあまり賢いやり方とはいえません。それどころか逆効果です。この方法では数少ない大人しい生徒を言いなりにすることはできますが、残る大勢の生徒を敵にまわす結果となってしまいます。

「威圧的な態度をとれば、より多くの生徒をビビらせて大人しくさせることができる」と考えがちな教師ほど、生徒から嫌われ攻撃されます。「暴言や体罰はしつけのためには不可欠である」という考えに囚われていると、ろくなことがありません。生徒からの反感を買い、集中攻撃されるハメになるでしょう。 なぜなら「暴言」や「体罰」は生徒の心を傷つけるからです。暴言を吐かれて嬉しい人はいませんし、体罰に至っては完全に「暴力」です。 いかなる理由があろうとも、暴力をふるうべきではありません。

学級崩壊の原因は「理不尽さ」への怒り

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暴言は、れっきとした「言葉の暴力」です。教師の暴言により生徒の心は深く傷つきます。生徒は嫌でも学校へ通わねばなりません。彼らは一日のうち起きている時間の大半を学校で過ごさねばなりません。もし自分が、一日のうちの大半の時間を暴言や罵声を浴びせられて過ごさねばならないとしたらどうでしょうか。生きた心地がしないのではありませんか。

生徒には人権があり、尊厳があります。人格を冒涜された生徒たちは反旗を翻して復讐に走ります。それが学級崩壊です。

不公平さと理不尽さを感じて生徒は反抗する

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生徒が反抗するのは教師の指導や高圧的な態度に対して、不公平さと理不尽さを感じているためです。独善的な態度や威圧的な態度、理不尽な叱責はもちろん相手によって態度を変える不公平な姿勢にも怒りを感じています。

保護者に向かって恭しくしているのに生徒に対してはつっけんどんな態度をとり、「子供だから」という理由で生徒を「差別」する態度に生徒たちは怒り狂います。

学校という名の「画一的な世界」に耐えられない

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「学校という名の画一的な世界に耐えられない」という子供が増えてきています。学校には子供を縛りつけ、子供の自主性や個性を制限する「校則」があります。なんの疑問も持たずにそれらの「ルール」に盲目的に従う「いい子」がいる一方で、そうした「縛り」に対して反感を持った子供は、教師に反抗することで「そんなの間違ってる」と主張しているのでしょう。

自分の教え方の悪さを子供に責任転嫁する卑劣な態度

「自分の教え方が悪いくせに、できない責任を俺らに押しつけやがって」と落ちこぼれの生徒は教師を恨みます。「わかりやすい教え方」をせずに一方通行な「授業」だけをして、子供を突き放し、「勉強ができない理由」を落ちこぼれのせいにして「叱責」だけをする教師に、生徒たちは反感を持っています。

いじめは「理不尽な先生」を見習った結果?

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「理不尽な教師」は相手によって態度を変えます。大人や来賓など自分よりも上の立場の人間にはへこへこし、自分よりも下である「生徒」に対しては暴言を吐いて怒りをぶつける態度を見て腹を立てる生徒もいれば、そのやり方をマネする生徒もいます。

「理不尽な教師」のマネをした結果が、「いじめ」です。生徒たちは理不尽な「教育」によって「相手によって態度を変え、弱い者をストレスのはけ口にすること」を学習してしまいます。「いじめはダメ」というのなら、まずは自分が生徒に対して辛く当たるのをするのをやめねばならないでしょう。実行力のない人のいうことに信ぴょう性はありません。

学級崩壊の立て直し方法

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一度、学級崩壊してしまったクラスは再起不能なのでしょうか。このまま新年度になるまで、生徒たちによる反抗に耐え忍ばねばならないのでしょうか。うまく立て直せない場合はそうなる可能性は否定できませんが、学級崩壊を立て直す方法はあります。

やみくもに生徒を責めたり、自分の至らなさにフタをしたりするのをやめるだけで、現状が見えてきます。問題点を明らかにし改善していくことで、現状は回復していくでしょう。学級崩壊の立て直し方法について

小学校で学級崩壊が起こるのは?

小学校で学級崩壊が起こる理由は、「子供が先生の指示を理解していないこと」と「何が良くて何がダメなのかが分からないから」「何がどの程度ダメなことなのかが分からないから」ということが考えられます。

低学年にはメリハリをつけた注意の仕方を

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特に低学年には善悪の基準をしっかりと教える必要があります。指導するときにはメリハリをつけましょう。あれもこれも「ダメ」と禁止すると、子供はわけがわからなくなってしまいます。

例えば「暴力をふるってはいけません」という注意と「シャツを出して歩いてはいけません」という注意をまったく同じ調子でしてしまうと、子供はどちらがどれくらい悪いのかが分からずに混乱してしまいます。 「人を傷つけること」「危ないこと」などの優先順位の高い注意はやや強めに、「シャツをいれなさい」というようなどうでもいい注意はさらっという程度にしましょう。

「一人ひとり呼び出す」という方法を使うと効果的

学級崩壊で荒れたクラスを立て直すには、まず全体の前で「してはいけないこと」「ダメなこと」について話をすることも大切ですが、それで少しずつ落ち着いてきた場合には「一人ずつ呼び出す」という方法を使いましょう。この方法はある学校に勤める腕のいい先生が実際に行っていた指導方法です。

呼び出し方のコツ

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呼び出すときに怖い顔で「○○君、ちょっと来なさい。お話があります。」と叱りつけてしまうと、実はあまり効果がありません。呼び出すときに「今からお説教タイムですよ」ということを子供に知らせてしまうと、子供は身構えてしまいます。

「どうせ今から叱られるんだ」と無意識のうちに頭がお説教をシャットアウトしてしまうからでしょう。結果「怒られた」という事実は記憶に残りますが、肝心の「指導内容」が子供の耳に届きません。確実にいうことを聞かせたければ、相手の「防御」を取り払う必要があります。 呼び出す口実は何でも構いません。口実は「算数プリントの難しい問題について詳しく教えてあげるから」でも「昨日作ったねんど作品について」でも構いません。上手い先生は子供に警戒心を持たせることなく、放課後に子供をおびき出します。そして教室から誰もいなくなり、問題の子供と二人きりになったところで本題を切り出します。

まず子供にすべてをしゃべらせてから怒る

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呼び出された子供は、にこにこ顔でヘラヘラと笑いながらデスクの前に座ります。そして「先生、算数プリントは?」と尋ねてきます。そうしたら怖い顔で相手の顔を見据えながら、低く落ち着いた声でこういいましょう。「今日、あなたをここに呼び出した理由は掃除の時間のときのあなたの態度について話をしたいからです。」

子供が口をぽかんと開け、「え?プリントないの?」と目を丸くしたら「プリントないよ」といって怖い顔で睨みます。「なんで?」と聞いてきたらすかさず「あなたが掃除の時に何をしていたかについて話すまでそれ以上は何も言いません。」と言いましょう。このとき子供が逃げ出さないようにこう付け加えておくとよいでしょう。「きちんと話をするまでは帰ることも、どこかへ行くこともできません。」 低学年の子供であれば、これだけ言われると「なんか怖い。本当に帰れないかも」と不安になって真実をしゃべりだすでしょう。

「今の話に嘘はありませんね?」と尋ねる

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「掃除の時間にどんな態度でいたか」と突然聞かれ、子供は「ヤバいぞ」と思います。「掃除の時間、さんざんふざけてたから、もしかしたら先生に見られてたのかも」とやや緊張した表情になります。そして、「どこまでバレてるんだろう?」と探りをいれながら少しでも自分の罪が軽くなるように微妙に嘘を混ぜて話を盛る子供もいます。

先生は知らないフリをして一通り子供の話をうなづきながら聞きます。このとき、ニコリともしない能面のような「怖い顔」で話を聞きましょう。そしてキリのいいところで時折「今の話に嘘はありませんね?」と尋ねましょう。明らかに嘘をついているときでなく、本当のことをしゃべった瞬間にもこの疑問文を挟みます。

誤魔化しには一歩も引かずに冷静に真実を問い続ける

たいてい、ごまかそうとしている子供は「ここまでの話に嘘はありませんね」と尋ねられるとギクリとします。明らかにウソをついているときや、嘘に嘘を重ねて事実を誤魔化そうとしているときは、この質問を何度も繰り返しましょう。「今言ったことに、本当に本当に嘘はありませんね?」

それでも誤魔化したのならば「本当に?嘘じゃないの?」「後から嘘だとばれるんですからね」と念を押しながら畳みかけるように追い詰めていきます。

メリハリをつけて一気に叱る

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そして最終的には子供自身の口からすべて白状させましょう。子供が「僕は掃除をせずに雑巾を投げて遊んでいました」といったとき「あなたは掃除のとき、雑巾を投げて遊んでいたのね」と復唱し、ここで初めて雷を落とします。決して最初から怒鳴りつけてはいけません。

効果を出すためには徐々に追い詰め、子供が何について怒られているのか理解し、はっきりと自分の口で悪事を認めた瞬間、一気に叱り飛ばしましょう。「掃除の時間は掃除をするものです。遊んではいけません。」と怖い顔で言い切ります。気迫が大切です。 生徒指導が上手い先生は怒るときとそうでないときのメリハリがはっきりとしていて、そのために生徒から恐れられています。

中学校の学級崩壊を立て直すにはまず「怒る」こと!

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学級崩壊しているクラスの中学生は、小学生や高校生ほど扱いが楽ではありません。そのため、多くの弱い教師は「怒る」のを諦め、ただうなだれている傾向にあります。

しかし、怒らなければ酷い状態は変わりません。程度にもよりますが、教室がジャングルと化しているときは遠慮せず思いっきり怒りましょう。しかし、体罰や生徒の人格を傷つける言葉は使わないように気をつける必要があります。生徒は「被害者意識」によって反抗している可能性があるため、落ち度をつくるべきではありません。 どんなに荒れているクラスでも教師の叱り方の迫力しだいで、一瞬「シーン」となることがあります。その時を狙って生徒を席に座らせ、落ち着くまで腕組みをして睨み続け、席について話を聞ける状態になったら静かに口を開き、「指導」を始めましょう。

「校則を守れ」よりも「人を傷つけるな」

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中学生の子供に「校則を守れ」「中学生らしい品位を保て」「わが校の伝統を守れ」と口うるさく言うと反感を買います。

確かに「校則」はルールですから守るべきものです。しかし、「人を傷つけてはいけない」という注意と「スカートを短くしてはいけない」という注意を同程度のものと考えてしまう生徒が続出し、「いじめ」と「校則破り」が同等のものだと解釈して人の命や心をないがしろにする子供が増えては本末転倒です。 小学校の場合と同様に「指導」にはメリハリをつけましょう。手っ取り早く立て直したいのなら、そこに「なぜダメなのか」という「根拠」をつけ加えることも必要です。 「人を傷つけること」「危ないこと」「わざと人に迷惑をかけること」はダメ、と強く指導し、その他の点については緩く注意をすることで「最低限これだけは守ればいいんだ」と思わせると案外言うことを聞くようになるでしょう。

いつも怒鳴るはNG

「荒れ果てた状態を立て直すためには強く叱ることが必要」だと述べましたが、いつもいつも怒鳴ってばかりだと、逆効果になってしまうので注意が必要です。ある程度、話が通じるようになってきたら、高圧的な態度をやめて生徒の気持ちに耳を傾けましょう。

反抗する生徒は実は「繊細」?

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多感な中学生は好きで反抗しているというよりも、「繊細さゆえに心が傷つき、仕方なく反撃している」という傾向があります。「呼び捨て」「暴言」「おまえ呼ばわり」は普通の感覚を持った人や鈍感な生徒にとってはどうでもいいことですが、繊細な生徒にとっては耐え難い苦痛となりえます。

繊細な生徒が反抗するわけ

中学生が教師に反抗する理由の一つに「上下関係への反発」があります。「教師や学校が嫌い、大人なんか大嫌い」と答える中学生に、なぜ教師が嫌いなのかと尋ねると、「上下関係が嫌いだから」と答えます。

「自分でもどうして反抗したくなるのか分からない」と答える中学生でも、よくよく理由を聞きだしてみると「大人はタメ口なのに、子供は敬語をしゃべらなきゃならないなんて不公平」といった返事が返ってきます。
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