公序良俗違反の意味と例・判例・効果・契約一覧|融資/解雇

言葉の意味

公序良俗違反の意味を例をつけて解説

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公序良俗違反と言う言葉はよく聞きますが、実際にどういう意味なのかと聞かれると、答えられる人はあまりいません。

公序とは、一般的秩序すなわち、おおやけの秩序で、良俗とは一般的道徳観念の善良な風俗を意味します。この公序良俗に違反する事を無効とする法律は、民法の90条です。

公序良俗違反とは

公序良俗違反とは、公の大意を違反する事と理解できますが、時代背景とともに変化していきます。公序良俗違反のあいまいな部分であり、把握しづらい部分でもあります。

民法90条により、公序良俗違反の法律行動は無効になります。法律行行動とは、契約がそれにあたります。民法は、一般人の任意の自由契約を認めており、違反したときには、損害賠償を請求できます。そのためには、契約自体が、公序良俗違反でない必用があります。

一般条項

民法第90条のように抽象度の高い文言で、包括的に要件が定められた規定を一般条項と呼びます。一般条項はその適否を柔軟に決定できますので、具体的事案で妥当な問題解決をはかれます。しかし、裁判所の解釈の余地が広いため、法的安定性を害する恐れがあります。民法で規定された一般条項は90条と1条2項、3項、770条1項5号があります。

英米法では

パブリック・ポリシーの原則が、英米法による公序良俗にあたります。日本語に訳すと公共政策になります。公共政策は、民間部門だけでは処理や理解、解決、準備ができない国民全体に影響のある公共的な課題などに対処して、政府や地方公共団体などの公的制作部門が主導をとり、国民の生活を増進させる施策や政治的計画方針のことです。

公序良俗違反の例

公序良俗違反の例として、人を殺す事を請け負う殺人契約があります。契約の目的が公の秩序や一般の道徳観念に違反しますので、公序良俗違反により無効になります。また、愛人契約も社会通念上認められませんので、書面にて契約をしていても、損害賠償などの請求はできません。公序良俗違反ですから、契約自体無効です。

両者の合意なく結婚する偽装結婚も、公序良俗違反になります。現在ではほとんどありませんが、親が勝手に決めた政略結婚なども、公序良俗違反です。

アダルト商品について

利用規約などで、アダルト商品と公序良俗違反の商品が混同している場合があります。アダルト商品は、対象が成人であれば、公序良俗違反にはなりません。これを公序良俗に違反すると言えば、アダルト商品の製造販売に関わる業者への名誉毀損や侮辱になってしまいます。

融資での公序良俗違反を紹介

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