退職証明書
再就職にあたり会社から、退職証明書を求められることがあります。内容は、①在社期間、②業務の種類、③役職など地位、④賃金、⑤退職の事由などがあげられます。ここでバレる可能性はあるでしょうか。
結論からいうと、本人が前の会社に退職証明書を求めるとき、記入してほしくない事項を指定して作ってもらうことができます。(労働基準法第22条第2項より)よって、退職事由ははぶいてもらいましょう。 ただし、受け取った会社からは退職事由がないことに疑念を持たれることもあるでしょう。その対応は考える必要があります。バレないとも限らないこと
懲戒解雇が大型の横領などで新聞などで報道された場合、再就職先が同業他社で、前の会社の社員と再就職先の社員となんらかのつながりがあった場合、地方などで再就職先にたまたま前の会社の社員の知り合いがいた場合などです。
再就職を進める上でそのルート上にあるものでは、あらかたバレずに済みそうですが、どこでどう知られるかはわかりません。そのようなことを覚悟のうえで、就活をすすめることも必要です。懲戒解雇の再就職で考えなければならないポイント
懲戒解雇の再就職にあたり次の点を考える必要があります。第1に履歴書の記入、第2に面接です。ここでは、それぞれについてどのようなポイントがあるのか見ていきましょう。
履歴書での選択とは?
懲戒解雇の事実を伏せるのか、正直に書くのか、この決断から再就職に向けての就活は始まります。そして、伏せる場合は経歴詐称にならないように賞罰欄のない履歴書をつかい、職歴欄はシンプルに「〇年〇月〇〇会社を退職」とするか、一般に使われる「一身上の都合により退職」を使うか決める必要があります。
「一身上の都合」を職歴欄で使う場合は、事実は会社による懲戒解雇なので、事実とちがうことを書くことになるのでバレると問題となるケースもあります。しかし、面接は退職理由を明確にしない場合よりは、スムーズに進む可能性もあります。 正直に記載する場合は、職歴欄に「〇年〇月〇〇会社〇〇の理由により懲戒解雇」などと記載します。面接では、懲戒解雇の理由について聞かれることになるので、状況説明と反省、前向きなアピールを考える必要があります。懲戒解雇から再就職へ面接のコツとは?
一般に、再就職の面接も履歴書にそって進められます。履歴書に「退職」という事実のみでのぞまれた方は、退職理由を工夫して、なるべくつっこまれないように、前向きに話をもっていくことがポイントとしてあげられます。
「一身上の都合」とした方は、一般の就活と同じように「一身上の都合」を押しとおす覚悟が必要です。 懲戒解雇を告げる場合は、先ほど述べたように状況説明と反省、前向きなアピールができるように準備します。成功するポイント
再就職にあたり、懲戒解雇を告げる場合は、やり直しの熱意が伝わるように話し、またいかに志望先の会社にメリットをもたらせるか、自分のたな卸しをして良い面を見つけていきましょう。
懲戒解雇を告げない場合は、告げない後ろめたさや、「バレたらどうしようか」という恐れから、おどおどしたり、挙動不審な動きをするとマークされて注意の対象となるので、なるべく平常心で面接にのぞむことです。懲戒解雇は再就職で不利になるか?
懲戒解雇を告げて就活をする場合、再就職はまちがいなく不利です。それは、就活中のライバルとの競い合いの中で、マイナスポイントが非常に高いからです。
しかし、冒頭で述べたように、懲戒解雇は会社の就業規則にもとづく懲戒であって、社会的な制裁ではありません。したがって、事由により受け取られかたもさまざまです。