【職種別】超過勤務手当の計算方法|60時間/国家公務員/単価

転職・就活

60時間など

平成22年4月1日の労働基準法の改正により、大企業では1カ月に60時間を超えた分の料率が1.50倍に引き上げられました。この料率は、中小企業は適用を免除されるケースもありますが、大企業の従業員と公務員にはこれが適用されます。

ただし、同じ月に超過代休を取得した場合は1.50倍の料率ではなく、1.25倍が適用されます。そのため、緊急で長い時間対応したことで超過勤務が60時間を超える場合は、超過代休を取得するのが一般的です。

単価

超過勤務手当を算出するには、1時間当たりの給与額を算出しなければなりません。民間企業で労使間で36協定を結んでいる会社では、従業員規則に算出方法が記載されているので、これを確認してください。

また公務員の場合は、人事院から算出方法が通知されているので、これに基づいて算出します。なお、人事院の通知はインターネットなどでも見れます。 例えば、一般的な公務員の場合は次のように算出します。1カ月の賃金に地域手当などの月額を加算して12倍し、1年分の金額を計算します。そして、それを1週間あたりの勤務時間を52倍して1年分の勤務時間を算出します。 このように算出した1年分の賃金を、1年分の勤務時間で割った金額が、超過勤務手当を算出する基礎となる1時間あたりの賃金です。

端数

労働基準法では、労働の対価として賃金の全額を払うことが定められています。もし、超過勤務手当を計算して端数が生じた場合は、その端数の分も支払う義務があります。

仮に端数を切り捨てしてしまうと、未払いの賃金が発生します。そのため、超過勤務手当を計算する場合は、端数を切り上げで計算します。

職種別超過勤務手当

【職種別】超過勤務手当の計算方法|60時間/国家公務員/単価

先に紹介したように超過勤務手当とは残業代のことです。職種によっては超過勤務手当が出ない仕事もあります。

そこで次は、職種別に超過勤務手当の特徴について紹介します。

みなし残業制度での超過勤務手当

みなし残業制度では、賃金に超過勤務手当が含まれていることがあります。そのため、みなし残業制度では残業代が出ない、と誤解されている方がいるでしょう。しかし、それは間違いです。

みなし残業制度でも成果によって賃金が決まる場合は、超過勤務手当はありません。これは、勤務時間を労働者が自分で決められるからです。そして、自分の裁量で勤務時間を決まられることから、裁量労働制とも呼ばれます。 一方、一定時間の超過勤務手当を上乗せした賃金を払うみなし残業制度があります。この場合は、特に会社から命令がなくとも一定時間は自分の判断で残業をやっても良い、という制度です。 この制度では、一定時間を越えて働いたことが証明できれば、その残業分を超過勤務手当として受け取れます。

国家公務員

労働基準法には、「公務のために臨時の必要がある場合は、労働時間を延長し、休日に労働させることができる。」との規定があります。

このため、臨時の必要がある場合に限り国家公務員は36協定に関係なく、残業させられます。そして、この場合は超過勤務手当がありませんが、これは特殊なケースです。 国家公務員だから超過勤務手当が無いということはありません。多くの仕事で超過勤務手当が支払われています。 このような国家公務員で超過勤務手当の付く職業の代表といえば、刑務所の刑務官です。刑務所は24時間監視が必要であり、何かあれば時間に関係なく対処しなければなりません。

自衛官

自衛官は身分は国家公務員ですが、他の公務員とは扱いが異なります。自衛官の給料は自衛隊の法律によって決まっています。そして、緊急時などに個別の超過勤務手当はありません。

なお自衛官の給料には、あらかじめ21.5時間分の超過勤務手当が含まれています。ただし自衛官の給料は、食費、医療費、営舎経費などを給料から差し引いて支給されます。超過勤務手当を全額もらえるわけではありません。

地方公務員

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