我が子や教え子などの子供に言われた場合
自分の子供や教え子などから「生まれたくなかった」という言葉を聞いた場合は、できるだけショックや動揺を悟られないよう平静を保ち、微笑みながら「えー、そうなの?どうして?」などと優しく促してみてください。
子供がポツリポツリとでも訳を話し始めたら、決して遮ったり否定したりせずに、頷いたり相槌を打ったりしながら辛抱強く聞きましょう。そして、その内容がどんなものだったにしろ、「教えてくれてありがとう」と必ず伝えるようにしましょう。 仮に「そんなことを言われたら悲しいな」などと言ってしまうと、子供は目の前の相手を悲しませないように、その後は本心を口にしなくなる可能性があります。そのため、どんな内容であっても否定せずに話を聞き、大人の力で改善できることがあれば力を尽くしましょう。日本人に生まれたくなかったと思う時とは?
人によっては「この世に生まれたくなかった」ではなく、「日本人に生まれたくなかった」と思うこともあるでしょう。はたして、そのような心理はどこからやって来るのでしょうか。
目鼻立ちがはっきりしていない和顔が嫌になる時
高身長や彫りの深い目鼻立ちなど、欧米人の容姿に憧れている人の場合は、羨ましさのあまりつい「日本人に生まれたくなかった」と口にしてしまうことがあるのではないでしょうか。
日本人の顔は凹凸の少ない和顔な上に、瞳や髪の毛の色はもともと黒で、金や赤で生まれてくる人はほぼいません。そのため、メイクをしたりカラーリングをしたりしないと地味で大人しい印象に落ち着いてしまうことが多いです。また、せっかく海外のファストファッションブランドが進出してきても、昔ながらの日本人体型では綺麗に着こなすことが困難です。 このように、外見へのコンプレックスが強い人の場合だと、日本人に生まれたくなかったと考えることがあるでしょう。必要以上に上下関係や礼節を重んじる気風を感じた時
会社を出たら上司と部下という関係性がなくなる欧米とは違って、日本では一度会社に入ったら、平日であろうが休日であろうが上司は上司です。オフィスでもお酒の席でも、その関係性は変わりません。また学校でも、一つ学年が違うだけで明確な上下関係が生まれます。特に部活動に所属すると、挨拶や返事を徹底しなければ厳しく叱責されることもあるでしょう。
このように、上下関係や礼節を重んじる風潮が過度に感じられると、「日本は面倒くさい」という考えから、日本人に生まれたくなかったと感じる人も多いでしょう。生まれたくなかったという気持ちに寄り添おう
誰かが「生まれたくなかった」と口にするのを聞いてしまうと、ギョッとしたり悲しくなったり、場合によっては呆れたりなどして、上辺だけの対応をしてしまうということもあるでしょう。しかし、大切な人が相手の場合は、その気持ちに寄り添って親身に話を聞く姿勢を示したいところです。
たとえ「生まれたくなかった」という気持ちを丸ごと失くすことはできないとしても、その思いを受け止め、否定せずに話を聞くことで、相手の心を慰めて味方であることを伝えることができるのではないでしょうか。