偽善者の特徴
子供の頃、本当はちっとも良い子ではないにも関わらず、点数稼ぎをするために親や先生の前でお年寄りに席を譲ったり、成績がつくときだけ先生に媚を売ったりする卑怯なクラスメイトに対して「ムカツク」と感じたことはありませんか。
上司や重役には媚を売るくせに、部下や後輩に当たり散らす二面性のある人を見て、「なんて嫌な人だろう」と思ったことがあるでしょう。 偽善者はそこら中に存在します。彼らは、呼吸をするかのように自然に「偽りの自分」を演じることができます。 偽善とは、「良い人」と思われるために善良であるフリをすることです。ここからは、偽善者の特徴について詳しく見ていきましょう。嘘つき
偽善者は嘘つきです。本当は腹黒くて、微塵も優しさのないことを巧みに隠しています。人がやった善い事を自分のおかげだと主張することによって、努力なしで自分の利をはかります。
また、謝罪をするときなどに「しっかりと反省して、責任を取りたいと思います」と口ではすらすらときれいごとを言いますが、絶対に反省をしないし、責任も取りません。偽善者は「言葉」で印象操作をすることがあります。 美辞麗句を並べ立て、力のある人や好きな異性に取り入り、「責任感があって誠実」という演技をします。損得勘定によって相手を値踏みする
偽善者は、損得勘定によって人間関係を計算しています。偽善者は他人をジロジロと眺め、腹の底で値踏みしています。彼らは心の中で「この人は自分にとって得か、損か」と計算し、「得だ」と判断した場合にはその人に媚びへつらい、親切にしていろいろとお世話しますが、「損だ」と判断した場合は、冷たく突き放し蔑んで嘲笑します。
偽善者が「人助け」をする目的は二つあって、一つ目は「自分のイメージアップにつながるから」で、もう一つは「その人を助けることで自分に利益があるから」です。 損得勘定によって「得」と判断した人にのみ優しくして、それ以外の人のことは鼻で笑って蹴散らす理由は「利益がないことはしたくない」からです。 本当は親切にすることは性には合わないので、まっぴらごめんなのですが、「利益を得るため」「自分が光るため」なら「嫌なこと」でも率先してやります。立場の上下によって態度を豹変させる
偽善者は常に「力関係」を見極めています。「この人は社会的に上か、下か」「自分よりも強いか、弱いか」「力が上か下か」「年齢はいくつだろう」というゲスな目で人間観察をします。
そして、「こいつは弱い奴だ」とみなした相手には、平気で八つ当たりをしたり、暴言を吐き散らし、高圧的な態度で相手を攻撃します。 一方で、「自分よりも強い人」にはおべっかを使い、優しい言葉をかけて、その人が困っていたら「優しい天使」を演じて助けに行きます。 偽善者は、人を肩書や外見で判断します。そして、自分よりも上だと思う人には「優しさ」を発揮して、自分よりも下だと思う相手には「意地悪」をするところがあります。家では横暴なのに外では「いい人」
偽善者の中には、内弁慶なタイプもいます。家では「本性」をむき出しにして、獣のように暴れている人でも、職場や学校へ行くと別人のように、おとなしくて優しい人格に変身することがあります。
偽善者が「いい人」ぶることができるワケ
偽善者は表では「いい人」の顔をしていて、裏では本性をむき出しにしています。偽善者は本当の善人ではないので「いい人」の振りをすると、物凄く疲れてストレスが溜まります。本心とは真逆の態度をとらねばならないからです。
では、なぜ偽善者は「いい人」の演技をすることができるのでしょうか。陰で「餌食」に八つ当たりをしているから
スケープゴートという言葉をご存知ですか。スケープゴートとは、集団内の「生贄」のことです。偽善者は、意図的に「スケープゴート(生贄)」を作り、スケープゴートをいじめることで、ストレスを発散します。
スケープゴートになってしまう人は、気弱な人です。気弱な人は、偽善者によって「生贄」にさせられ、偽善者が表で元気に「いい人」の演技ができるように、偽善者のイライラのはけ口になってしまうといわれています。 偽善者が「いい人」のフリをできるのは、陰でスケープゴートに向かって、怒りや憎しみをぶつけてすっきりしているからだといわれています。そのため、「偽善者」が増えれば増えるほど、犠牲となる「スケープゴート」の人数が増えるのではないかと考えられます。偽善者は自分が攻撃しやすいように「ルール」を作る
偽善者は、自分の迫害行為を正当化します。悪者なら悪者らしく振舞えばいいのに、偽善者の場合、「プライド」がそれを許しません。
偽善者は、スケープゴートを攻撃するとき、それが外部から見て「攻撃」に見えないように、さまざまな小細工をします。彼らには、自分の加害行為を正当化するために「自分にとって都合の良いルールを新しく作り上げる」という巧妙さがあります。 スケープゴートが少しでも抵抗したり、周囲に被害を訴えたりすると、偽善者は「甘ったれるな」と怒鳴って、スケープゴートを「しつけ」ます。